@ 教育課程の示し方の改善
@)資質・能力を育成する学びの過程についての考え方
理科においては,課題の把握(発見),課題の探究(追究),課題の解決という探究の過程を通じた学習活動を行い,それぞれの過程において,資質・能力が育成されるよう指導の改善を図ることが必要である。
そして,このような探究の過程全体を生徒が主体的に遂行できるようにすることを目指すとともに,生徒が常に知的好奇心を持って身の回りの自然の事物・現象に関わるようになることや,その中で得た気付きから疑問を形成し,課題として設定することができるようになることを重視すべきである。
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その際,学習過程については,必ずしも一方向の流れではなく,必要に応じて戻ったり,繰り返したりする場合があること,授業においては全ての学習過程を実施するのではなく,その一部を取り扱う場合があること,意見交換や議論など対話的な学びを適宜取り入れていく際,あらかじめ自己の考えを形成した上で行うようにすることが求められる。
なお,資質・能力を育成する学びの過程の例として,高等学校の例を,図1(9ページ)に示すが,中学校においても,基本的には高等学校の例と同様の流れで学習過程を捉えることが必要である。
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A)指導内容の示し方の改善
各内容について,どのような学習過程において,どのような「見方・考え方」を働かせることにより,どのような「知識・技能」及び「思考力・判断力・表現力等」を身に付けることを目指すのかを示していくことが必要である。
その上で,内容の系統性とともに,育成を目指す資質・能力のつながりを意識した構成,配列となるようにする必要がある。
「学びに向かう力・人間性等」については,内容ごとに大きく異なるものではないことから,各学年や各分野の「目標」において整理されたものを,全ての内容において共通的に扱うこととするのが適当である。 |