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 生命や地球に関する事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。

 第2分野の目標は,第1分野の目標と同様に,教科の目標を受けて示しているものであり,第2分野の特質に即して,ねらいをより具体的に述べている。

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 第2分野の目標(1)は,教科の目標の「自然の事物・現象についての理解を深め,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにする」を受けて,生命や地球に関する観察,実験などを行い,それらの事物・現象について理解するとともに,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるというねらいを示している。

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 目標(2)は,教科の目標の「観察,実験などを行い,科学的に探究する力を養う」を受けて,小学校で身に付けた問題を見いだす力や根拠のある予想や仮説を発想する力などを発展させ,生命や地球に関する事物・現象について多様性に気付くとともに規則性を見いだしたり,課題を解決したりする方法を身に付け,思考力,判断力,表現力等を養うというねらいを示している。

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 目標(3)は,教科の目標の「自然の事物・現象に進んで関わり,科学的に探究しようとする態度を養う」を受けて,生命や地球に関する自然の事物・現象に進んで関わり,自然を科学的に探究する活動を行い,科学的に探究しようとする態度を養うとともに,生命を尊重し,自然環境の保全に寄与する態度を育て,自然を総合的に見ることができるようにするというねらいを示している。

 
 

(1) 生命や地球に関する事物・現象についての観察,実験などを行い,生物の体のつくりと働き,生命の連続性,大地の成り立ちと変化,気象とその変化,地球と宇宙などについて理解するとともに,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにする。

 この目標は,第2分野の学習の対象が,生命や地球に関する事物・現象であることを示すとともに,生命や地球に関する観察,実験などを行い,それらの事物・現象について理解するとともに,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けることがねらいであることを示している。

 ここでは,「いろいろな生物とその共通点」,「生物の体のつくりと働き」,「生命の連続性」,「大地の成り立ちと変化」,「気象とその変化」,「地球と宇宙」など,「生命」や「地球」についての科学の基本的な概念等を柱として内容を構成している。

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 「生命」を柱とする領域では,生物や生物現象についての観察,実験などを行うことを通して,それらの事物・現象に対する基本的な知識を身に付けるとともに,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けることがねらいである。

 ここでは,小学校での学習につなげて,いろいろな生物とその共通点,生物の体のつくりと働き,生命の連続性に関して内容の系統性を重視し,科学的に探究する活動を通して,科学的な知識や基本的な概念が獲得されるようにしている。

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 「地球」を柱とする領域では,地球に関する事物・現象についての観察,実験などを行うことを通して,それらの事物・現象に対する基本的な知識を身に付けるとともに,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けることがねらいである。

 ここでは,小学校での学習につなげて,火山及び地震,地層,気象,天体などに関して内容の系統性を重視し,科学的に探究する活動を通して,科学的な知識や基本的な概念が獲得されるようにしている。

 
 

(2) 生命や地球に関する事物・現象に関わり,それらの中に問題を見いだし見通しをもって観察,実験などを行い,その結果を分析して解釈し表現するなど,科学的に探究する活動を通して,多様性に気付くとともに規則性を見いだしたり課題を解決したりする力を養う。

 この目標は,生命や地球に関する事物・現象に対して関わり,科学的に探究する活動を通して,多様性に気付くとともに規則性を見いだしたり課題を解決したりする力を養うことがねらいであることを示している。

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 第2分野においても,第1分野と同様に,生徒自身が問題を見いだし,自ら進んで探究する活動を行い,分析して解釈することを通して,共通性や多様性に気付くとともに,規則性や関係性を見いだしたり,課題を解決したりするように方向付けることが大切である。

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 一方,第2分野の特徴として,再現したり実験したりすることが困難な事物・現象を扱うことがある。

 例えば,生物体に見られる複雑な物質の相互関係から生じる現象や長大な時間の経過に伴う生物の進化,及び日常の経験を超えた時間と空間の中で生じる地質や天体の現象は,授業の限られた条件の中で再現することは難しい。

 このような自然の事物・現象は,数量化が困難であったり,仮説の検証が十分に行えないものがあったりする。

 自然の事物・現象を科学的に探究する活動では,観察したり資料を調べたりして情報を収集し,そこから考察することなどに重点が置かれることになる。

 その際,映像やモデルの活用なども考えられる。直接経験やそれらに準ずる学習活動も含めて,科学的に探究することが重要である。

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 こうした第2分野の特徴も踏まえて,自然を概観し,事象を比較して検討を行い,共通性と多様性,規則性や関係性を見いだすことにより,その事象と周囲の事象との関係を分析して解釈するなど思考力,判断力,表現力等を育成することが重要である。

 その際,表やグラフの作成,モデルの活用,コンピュータなどICTの活用,レポートの作成や発表を行うことなどが大切である。

 
 

(3) 生命や地球に関する事物・現象に進んで関わり,科学的に探究しようとする態度と,生命を尊重し,自然環境の保全に寄与する態度を養うとともに,自然を総合的に見ることができるようにする。

 この目標は,生命や地球に関する事物・現象について進んで関わり,観察,実験などを行い,科学的に探究しようとする態度を養うとともに,生命を尊重し,自然環境の保全に寄与する態度を養うこと,及び自然と人間との関わりを認識して,自然を総合的に見ることができるようにすることがねらいであることを示している。

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 生命や地球に関する事物・現象について,生徒が進んで関わり,それらの事物・現象に対する気付きから問題を見いだして解決しようとする態度や,それらの事物・現象の理解が深まることによって新たな問題を見いだそうとする態度など,科学的に探究しようとする態度を養うことが大切である。

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 その際,理科の学習で得た知識及び技能を活用して,生命や地球に関する自然の事物・現象を総合的に見たり考えたりしようとする態度を身に付けさせることが重要である。

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 また,生命や地球に関する自然の事物・現象を調べる観察,実験などを行い,生命現象が精妙な仕組みに支えられていることに気付かせて生命尊重の態度を養うとともに,地球の営みとして地学的な自然現象が起こることや,生物が互いに関わり合いながら地学的な自然と一体となって自然界を構成し,全体としてつり合いが保たれていることを理解させ,自然に対する畏敬の念を育てる。

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 さらに,自然の恵みや災害を取り扱い,人は自然から多大な恩恵を受けている一方で,災害がもたらされる場合もあることや,人間の活動も自然環境に多大な影響を与えることを認識させることによって,自然環境の保全に寄与する態度が育成されるものと考えられる。

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 このような学習を通して,自然と人間が調和した持続可能な社会をつくっていくために,科学的な根拠に基づいて意思決定ができるよう指導することが大切である。

 
 
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