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中学校 学習指導要領 【解説】 |
理科編 |
第3章 指導計画の作成と内容の取扱い |
2 内容の取扱いについての配慮事項 |
各分野の指導に当たっては,第2章第4節理科「第1 目標」及び「第2 各分野の目標及び内容」に照らして各分野の目標やねらいが十分達成できるように次の事項に配慮する。 |
(1) 科学的に探究する力や態度の育成 |
中学校 学習指導要領 【本文】 |
(1) 観察,実験,野外観察を重視するとともに,地域の環境や学校の実態を生かし,自然の事物・現象についての基本的な概念の形成及び科学的に探究する力と態度の育成が段階的に無理なく行えるようにすること。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
理科の学習は,自然の事物・現象を生徒が自ら調べ事実を確認することから始まる。 生徒は,自然の事物・現象への直接的な取組を通して,自ら問題を見いだしたり,適切な実験を計画したり,実験操作を工夫して行ったり,実験の結果について自らの考えを導き出したりする。 また,それを表現することで自分の考えを確認したり自然の事物・現象をよりよく理解できたりするようになる。 それゆえに,理科の学習において観察,実験は極めて重要である。 -------------------------------- 地域や学校の実態に応じて野外観察を行うことも重要である。 自然に直接触れることによって自然の営みや自然の偉大さを感じ取り,自然に対する興味・関心を高めることができる。 また,自然を直接観察し,自然の事物・現象の中から生徒自身で問題を見いだすことにより,探究する活動を意欲的なものとすることができる。 その際,野外での探究する活動を効果的なものとするためには,生徒の生活の場である地域の自然環境の実態をよく把握し,その特性を十分に生かすことが重要である。 -------------------------------- 自然の事物・現象を科学的に探究する力と態度を育てるためには,課題の設定,実験の計画と実施,器具などの操作,記録,データの処理,モデルの形成,規則性の発見など,科学的に探究する活動を行うことが必要である。 しかしながら,科学的に探究する力は一挙に獲得できるものではなく,具体的な問題に取り組み,それを解決していく活動を通して身に付けていくものである。 見通しをもって観察,実験を行い,得られたデータを分析して解釈し,適切な判断を行うような経験をさせることが重要である。 判断に当たっては,科学的な根拠を踏まえ,論理的な思考に基づいて行うように指導する必要がある。 このような経験を繰り返す中で,科学的に探究する力や態度が育成されるようになる。 -------------------------------- また,理科の学習においては,生徒が自然の事物・現象について理解を深め,知識を体系化するため,科学の基本的な概念を身に付けさせることが大切である。 この基本的な概念は,自然の事物・現象における規則性を生徒が発見していくことによって徐々に育てられていくのである。 学習指導要領の内容項目の中には,基本的な概念を支えているいろいろな概念が含まれており,自然の事物・現象を探究していく中で,生徒一人一人の中に科学の基本的な概念が形成されていくのである。 そのため,生徒が観察,実験に主体的に取り組めるようにして,科学の基本的な概念の形成を図ることが重要である。 |
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