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小学校 学習指導要領 【解説】 |
外国語活動編 |
第1章 総説 |
1 改訂の経緯及び基本方針 |
(1) 改訂の経緯 |
今の子供たちやこれから誕生する子供たちが,成人して社会で活躍する頃には,我が国は厳しい挑戦の時代を迎えていると予想される。 生産年齢人口の減少,グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等により,社会構造や雇用環境は大きく,また急速に変化しており,予測が困難な時代となっている。 また,急激な少子高齢化が進む中で成熟社会を迎えた我が国にあっては,一人一人が持続可能な社会の担い手として,その多様性を原動力とし,質的な豊かさを伴った個人と社会の成長につながる新たな価値を生み出していくことが期待される。 -------------------------------- こうした変化の一つとして,人工知能(AI)の飛躍的な進化を挙げることができる。 人工知能が自ら知識を概念的に理解し,思考し始めているとも言われ,雇用の在り方や学校において獲得する知識の意味にも大きな変化をもたらすのではないかとの予測も示されている。 このことは同時に,人工知能がどれだけ進化し思考できるようになったとしても,その思考の目的を与えたり,目的のよさ・正しさ・美しさを判断したりできるのは人間の最も大きな強みであるということの再認識につながっている。 -------------------------------- このような時代にあって,学校教育には,子供たちが様々な変化に積極的に向き合い,他者と協働して課題を解決していくことや,様々な情報を見極め知識の概念的な理解を実現し情報を再構成するなどして新たな価値につなげていくこと,複雑な状況変化の中で目的を再構築することができるようにすることが求められている。 -------------------------------- このことは,本来,我が国の学校教育が大切にしてきたことであるものの,教師の世代交代が進むと同時に,学校内における教師の世代間のバランスが変化し,教育に関わる様々な経験や知見をどのように継承していくかが課題となり,また,子供たちを取り巻く環境の変化により学校が抱える課題も複雑化・困難化する中で,これまでどおり学校の工夫だけにその実現を委ねることは困難になってきている。 -------------------------------- こうした状況を踏まえ,平成26年11月には,文部科学大臣から新しい時代にふさわしい学習指導要領等の在り方について中央教育審議会に諮問を行った。 中央教育審議会においては,2年1か月にわたる審議の末,平成28年12月21日に「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」(以下「中央教育審議会答申」という。)を示した。 |
中央教育審議会答申においては,“よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創る”という目標を学校と社会が共有し,連携・協働しながら,新しい時代に求められる資質・能力を子供たちに育む「社会に開かれた教育課程」の実現を目指し,学習指導要領等が,学校,家庭,地域の関係者が幅広く共有し活用できる「学びの地図」としての役割を果たすことができるよう,次の6点にわたってその枠組みを改善するとともに,各学校において教育課程を軸に学校教育の改善・充実の好循環を生み出す「カリキュラム・マネジメント」の実現を目指すことなどが求められた。 @ 「何ができるようになるか」 A 「何を学ぶか」 B 「どのように学ぶか」 C 「子供一人一人の発達を D 「何が身に付いたか」 E 「実施するために何が必要か」 |
これを踏まえ,平成29年3月31日に学校教育法施行規則を改正するとともに,幼稚園教育要領,小学校学習指導要領及び中学校学習指導要領を公示した。 小学校学習指導要領は,平成30年4月1日から第3学年及び第4学年において外国語活動を実施する等の円滑に移行するための措置(移行措置)を実施し,平成32年4月1日から全面実施することとしている。 また,中学校学習指導要領は,平成30年4月1日から移行措置を実施し,平成33年4月1日から全面実施することとしている。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
(2) 改訂の基本方針 |
D 教育内容の主な改善事項 |
このほか,言語能力の確実な育成,理数教育の充実,伝統や文化に関する教育の充実,体験活動の充実,外国語教育の充実などについて総則や各教科等において,その特質に応じて内容やその取扱いの充実を図った。 |
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