cosnavi.jp

 具体的な課題等を設定し,コミュニケーションを行う目的や場面,状況などに応じて,情報や考えなどを表現することを通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

 中学年の外国語活動において身に付けるべき資質・能力は,コミュニケーションを図る素地であり,育成すべき「思考力,判断力,表現力等」は,身近で簡単な事柄について,外国語で聞いたり話したりして自分の考えや気持ちなどを伝え合う力の素地を養うことである。

 ここで養われた伝え合う力の素地は,高学年の外国語科における伝え合う力の基礎につながる資質・能力である。

 つまり,中学年では,英語で簡単な情報や考えなどを相手に理解してもらえるように表現したり,伝え合ったりすることを通して,コミュニケーションを図る資質・能力を支えるための素地となる力を育むこととなる。

--------------------------------

 そのため,決められた表現を使った単なる反復練習のようなやり取りではなく,伝え合う目的や必然性のある場面でのコミュニケーションを大切にしたい。

 相手の思いを想像し,伝える内容や言葉,伝え方を考えながら,相手と意味のあるやり取りを行う活動を様々な場面設定の中で行うことが重要である。

 
 

ア 自分のことや身近で簡単な事柄について,簡単な語句や基本的な表現を使って,相手に配慮しながら,伝え合うこと。

 外国語活動で,児童は,英語に初めて触れることになる。

 母語ではない英語を使ってやり取りを行うことに難しさを感じる児童が出てくることも想定される。

 したがって,児童の発達の段階に適した,身の回りで経験したことのある場面において,自分のことや,学校の友達や教師,身の回りの物や自分が大切にしている物,学校や家庭での出来事など,身近で簡単な事柄について,これまでに慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現を使って伝え合うようにすることが大切である。

--------------------------------

 その際に,伝え合う相手を意識させることが重要である。コミュニケーションは相手があって成り立つものである。

 目の前にいる相手の反応を確かめたり,反応を感じたりしながら,言葉による伝え合いを体験させていくようにする。

 
 

イ 身近で簡単な事柄について,自分の考えや気持ちなどが伝わるよう,工夫して質問をしたり質問に答えたりすること。

 外国語によるコミュニケーションを円滑に行うためには,どうすれば相手により伝わるかを思考しながら,表現する内容や表現方法を自己選択し,尋ねたり答えたりするようにすることが大切である。

 取り扱う語彙や表現が限られているため,自分の考えや気持ちを相手により理解してもらうために,ゆっくり話したり,繰り返したり,また動作を交えたりするなどの工夫を行うとともに,実物を見せたり,他教科等で作成した成果物等を活用したりすることも考えられる。

 
 
→ 小学校外国語活動編
目次
→ 小学校学習指導要領(2017)目次
→ 学習指導要領ナビ
トップページ