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(ア) コミュニケーションを円滑にする

・ 挨拶をする

・ 相づちを打つ など

 「コミュニケーションを円滑にする」働きとは,相手との関係を築きながらコミュニケーションを開始したり維持したりする働きである。

 以下にそれぞれの働きについての表現例を示す。

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・ 挨拶をする

 例1 Hello.

 例2 Hi.

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・ 相づちを打つ

 例1 Yes.

 例2 O.K.

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 この事項の指導の際には,表現を教えるだけではなく,実際に挨拶をしたり,相づちを打ったりすることなどによって,相手とのコミュニケーションが円滑になることに気付かせることが重要である。

 また,他者との更なる円滑なコミュニケーションのためには,身振りや表情,ジェスチャーなどの非言語的要素の活用も重要であることを指導する。

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 高学年の外国語科においては,ここに示す例のほかに,「呼び掛ける」,「聞き直す」,「繰り返す」という働きの例が加えられている。

 
 

(イ) 気持ちを伝える

・ 礼を言う  ・ 褒める など

 「気持ちを伝える」働きとは,相手との信頼関係を築いたり,良好な関係でコミュニケーションを行ったりするために,自分の気持ちを伝えることを示している。

 中学年の外国語活動においては,相手に配慮しながら,自分の気持ちや感情を伝えられるよう指導する。

 以下にそれぞれの働きについての表現例を示す。

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・ 礼を言う

 例 Thank you.

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・ 褒める

 例1 Good.

 例2 Great.

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 この事項の指導の際には,表現を教えるだけではなく,実際に場面設定をして礼を言ったり,褒めたりすることなどによって,自分の気持ちを相手に伝えることができることに気付かせることが重要である。

 また,気持ちを伝える際には,身振りや表情,ジェスチャーなどの非言語的要素の活用も重要であることを指導する。

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 高学年の外国語科においては,ここで示す例のほかに,「謝る」という働きの例が加えられている。

 
 

(ウ) 事実・情報を伝える

・ 説明する  ・ 答える など

 「事実・情報を伝える」働きとは,聞き手に事実や情報を伝達する働きである。

 以下にそれぞれの働きについての表現例を示す。

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・ 説明する

 例1 This is a fruit. It's green. 
     It's sweet.(果物を説明している)

 例2 I wake up at 6:00.
    (自分の生活について説明している)

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・ 答える

 例1 A: Do you like pizza?
     B: Yes, I do.
     (相手の質問に対して,答えている)

 例2 A: How are you?
     B: I'm happy.
     (相手の質問に対して,答えている)

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 この事項の指導の際には,事実や情報を伝えるために,身振りや表情,ジェスチャーなどの非言語的要素の活用も重要であることを指導する。

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 高学年の外国語科においては,「説明する」,「報告する」,「発表する」という働きの例が示されている。

 質問されたことに対して「答える」という働きは,中学年の外国語活動における言語活動の中で指導を行うものとする。

 
 

(エ) 考えや意図を伝える

・ 申し出る

・ 意見を言う など

 「考えや意図を伝える」働きとは,聞き手に自分の考えや意図を伝達する働きである。

 以下にそれぞれの働きについての表現例を示す。

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・ 申し出る

 例  A: Let's play cards.
     B: Yes, let's.

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・ 意見を言う

 例  I like Mondays.

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 この事項の指導の際には,考えや意図を伝えるために,身振りや表情,ジェスチャーなどの非言語的要素の活用も重要であることを指導する。

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 高学年の外国語科においては,ここで示す例のほかに,「賛成する」,「承諾する」,「断る」という働きの例が加えられている。

 高学年の外国語科においては,言語活動の幅も広がり,言語の働きも多様になる。

 
 

(オ) 相手の行動を促す

・ 質問する  ・ 依頼する

・ 命令する など

 「相手の行動を促す」働きとは,相手に働きかけ,相手の言語的・非言語的行動を引き出す働きを示している。

 以下にそれぞれの働きについての表現例を示す。

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・ 質問する

 例1 Do you like blue?

 例2 What's this?

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・ 依頼する

 例1 A: The A card, please.
     B: Here you are.

 例2 A: Hint, please.
     B: O.K.

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・ 命令する

 例1 Go straight.

 例2 Turn right.

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 この事項の指導の際には,表現を教えるだけではなく,実際に質問したり,依頼したりすることなどによって,相手に働きかけて行動を促すことができることに気付かせることが重要である。

 また,相手の行動を促す際には,身振りや表情,ジェスチャーなどの非言語的要素の活用も重要であることを指導する。

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 ここで示されている働きの例は,高学年の外国語科で示されている働きの例と同じである。

 
 
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