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1 外国語活動においては,言語やその背景にある文化に対する理解が深まるよう指導するとともに,外国語による聞くこと,話すことの言語活動を行う際は,英語を取り扱うことを原則とすること。

 外国語活動では,英語が世界で広くコミュニケーションの手段として用いられている実態や,改訂前の高学年における外国語活動においても英語を取り扱ってきたこと,中学校の外国語科は英語を履修することが原則とされていることなどを踏まえ,英語を取り扱うことを原則とすることを示したものである。

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 「原則とする」とは,学校の創設の趣旨や地域の実情,児童の実態などによって,英語以外の外国語を取り扱うこともできるということである。

 
 

2 第1章総則の第1の2の(2)に示す道徳教育の目標に基づき,道徳科などとの関連を考慮しながら,第3章特別の教科道徳の第2に示す内容について,外国語活動の特質に応じて適切な指導をすること。

 外国語活動の指導においては,その特質に応じて,道徳について適切に指導する必要があることを示すものである。

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 第1章総則の第1の2(2)においては,「学校における道徳教育は,特別の教科である道徳(以下「道徳科」という。)を要として学校の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳の時間はもとより,各教科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの特質に応じて,児童の発達の段階を考慮して,適切な指導を行わなければならない」と規定されている。

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 外国語活動における道徳教育の指導においては,学習活動や学習態度への配慮,教師の態度や行動による感化とともに,以下に示すような外国語活動と道徳教育との関連を明確に意識しながら,適切な指導を行う必要がある。

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 外国語活動においては,第1の目標(3)として「外国語を通して,言語やその背景にある文化に対する理解を深め,相手に配慮しながら,主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う」と示している。

 「外国語を通して,言語やその背景にある文化に対する理解を深める」ことは,世界の中の日本人としての自覚をもち,国際的視野に立って,世界の平和と人類の幸福に貢献することにつながるものである。

 また,「相手に配慮する」ことは,外国語の学習を通して,相手に配慮し受け入れる寛容の精神や平和・国際貢献などの精神を獲得し,多面的思考ができるような人材を育てることにつながる。

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 次に,道徳教育の要としての道徳科の指導との関連を考慮する必要がある。外国語活動で扱った内容や教材の中で適切なものを,道徳科に活用することが効果的な場合もある。

 また,道徳科で取り上げたことに関係のある内容や教材を外国語活動で扱う場合には,道徳科における指導の成果を生かすように工夫することも考えられる。

 そのためにも,外国語活動の年間指導計画の作成などに際して,道徳教育の全体計画との関連,指導の内容及び時期等に配慮し,両者が相互に効果を高め合うようにすることが大切である。

 
 
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