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中学校 学習指導要領 【解説】 |
総則編 |
第2章 教育課程の基準 |
第1節 教育課程の意義 |
教育課程は,日々の指導の中でその存在があまりにも当然のこととなっており,その意義が改めて振り返られる機会は多くはないが,各学校の教育活動の中核として最も重要な役割を担うものである。
教育課程の意義については様々な捉え方があるが,学校において編成する教育課程については,学校教育の目的や目標を達成するために,教育の内容を生徒の心身の発達に応じ,授業時数との関連において総合的に組織した各学校の教育計画であると言うことができ,その際,学校の教育目標の設定,指導内容の組織及び授業時数の配当が教育課程の編成の基本的な要素になってくる。 学校教育の目的や目標は教育基本法及び学校教育法に示されている。まず,教育基本法においては,教育の目的(第1条)及び目標(第2条)が定められているとともに,義務教育の目的(第5条第2項)や学校教育の基本的役割(第6条第2項)が定められている。 これらの規定を踏まえ,学校教育法においては,義務教育の目標(第21条)や中学校の目的(第45条)及び目標(第46条)に関する規定がそれぞれ置かれている。 これらの規定を踏まえ,学校教育法施行規則においては,教育課程は,国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育,技術・家庭及び外国語の各教科,特別の教科である道徳,総合的な学習の時間並びに特別活動(以下「各教科等」という。)によって編成することとしており,学習指導要領においては,各教科等の目標や指導内容を学年段階に即して示している。 各学校においては,こうした法令で定められている教育の目的や目標などに基づき,生徒や学校,地域の実態に即し,学校教育全体や各教科等の指導を通して育成を目指す資質・能力を明確にすること(第1章総則第1の3参照)や,各学校の教育目標を設定(第1章総則第2の1参照)することが求められ,それらを実現するために必要な各教科等の教育の内容を,教科等横断的な視点をもちつつ,学年相互の関連を図りながら組織する必要がある。 授業時数については,教育の内容との関連において定められるべきものであるが,学校における生徒の一定の生活時間を,教育の内容とどのように組み合わせて効果的に配当するかは,教育課程の編成上重要な要素になってくる。 学校教育法施行規則に各教科等の標準授業時数を定めているので,各学校はそれを踏まえ授業時数を定めなければならない(第1章総則第2の3(2)参照)。 各学校においては,以上のように,教育基本法や学校教育法をはじめとする教育課程に関する法令に従い,学校教育全体や各教科等の目標やねらいを明確にし,それらを実現するために必要な教育の内容を,教科等横断的な視点をもちつつ,学年相互の関連を図りながら,授業時数との関連において総合的に組織していくことが求められる。 こうした教育課程の編成は,第1章総則第1の4に示すカリキュラム・マネジメントの一環として行われるものであり,総則の項目立てについては,各学校における教育課程の編成や実施等に関する流れを踏まえて, @中学校教育の基本と教育課程の役割(第1章総則第1), A教育課程の編成(第1章総則第2), B教育課程の実施と学習評価(第1章総則第3), C生徒の発達の支援(第1章総則第4), D学校運営上の留意事項(第1章総則第5), E道徳教育に関する配慮事項(第1章総則第6) としているところである。 |
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