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中学校 学習指導要領 【解説】 |
国語編 |
第1章 総説 |
2 国語科の改訂の趣旨及び要点 |
中央教育審議会答申においては,小・中学校の国語科の成果と課題について,次のように示されている。
-------------------------------- ○ PISA2012(平成24年実施)においては,読解力の平均得点が比較可能な調査回以降,最も高くなっているなどの成果が見られたが,PISA2015(平成27年実施)においては,読解力について,国際的には引き続き平均得点が高い上位グループに位置しているものの,前回調査と比較して平均得点が有意に低下していると分析がなされている。 これは,調査の方式がコンピュータを用いたテスト(CBT)に全面移行する中で,子供たちが,紙ではないコンピュータ上の複数の画面から情報を取り出し,考察しながら解答することに慣れておらず,戸惑いがあったものと考えられるが,そうした影響に加えて,情報化の進展に伴い,特に子供にとって言葉を取り巻く環境が変化する中で,読解力に関して改善すべき課題が明らかとなったものと考えられる。 -------------------------------- ○ 全国学力・学習状況調査等の結果によると,小学校では,文における主語を捉えることや文の構成を理解したり表現の工夫を捉えたりすること,目的に応じて文章を要約したり複数の情報を関連付けて理解を深めたりすることなどに課題があることが明らかになっている。 中学校では,伝えたい内容や自分の考えについて根拠を明確にして書いたり話したりすることや,複数の資料から適切な情報を得てそれらを比較したり関連付けたりすること,文章を読んで根拠の明確さや論理の展開,表現の仕方等について評価することなどに課題があることが明らかになっている。 -------------------------------- ○ 一方,全国学力・学習状況調査において,各教科等の指導のねらいを明確にした上で言語活動を適切に位置付けた学校の割合は,小学校,中学校ともに90%程度となっており,言語活動の充実を踏まえた授業改善が図られている。 しかし,依然として教材への依存度が高いとの指摘もあり,更なる授業改善が求められる。 |
これらの成果と課題を踏まえて改訂した中学校学習指導要領の国語科の主な内容は,次のようなものである。 |
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