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 言葉の特徴や使い方に関する事項である。

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「言葉の働き」,
「話し言葉と書き言葉」,
「漢字」,
「語彙」,
「文や文章」,
「言葉遣い」,
「表現の技法」

に関する内容を整理し,
系統的に示している。

 
 

 言語が共通にもつ言葉の働きに関する事項である。

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 自分が用いている言葉の働きを客観的に捉えることは,国語科で育成を目指す資質・能力の重要な要素である。

 言葉がもつ働きに改めて気付くことで,生徒は言葉を自覚的に用いることができるようになる。

 このため,言葉の働きのうち,相手の行動を促す働きに関する指導事項を第2学年に新設した。

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 なお,外国語科においては,
〔思考力,判断力,表現力等〕の
(3)「A 言語の働きに関する事項」
において,

「言語活動を行うに当たり,
 主として次に示すような
 言語の使用場面や
 言語の働き
 を取り上げるようにする。」

として

「コミュニケーションを円滑にする」,
「気持ちを伝える」,
「事実・情報を伝える」,
「考えや意図を伝える」,
「相手の行動を促す」

といった言語の働きの例を示している。

 このことを踏まえ,
指導に当たっては,
外国語科における指導
との関連を図り,
相互に指導の効果を高める
ことが考えられる。

【言葉の働き】

[第1学年]

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[第2学年]

ア 言葉には,相手の行動を促す働きがあることに気付くこと。

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[第3学年]

 
 

 話し言葉と書き言葉に関する事項である。

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 小学校での学習を踏まえ,話し言葉と書き言葉を適切に使い分けられるようにするために,音声と文字それぞれの特徴が,話し言葉と書き言葉それぞれの特徴と関連していることを理解するための内容を示している。

【話し言葉と書き言葉】

[第1学年]

ア 音声の働きや仕組みについて,理解を深めること。

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[第2学年]

イ 話し言葉と書き言葉の特徴について理解すること。

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[第3学年]

 
 

 漢字の読みと書きに関する事項である。

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 漢字の読みの指導については,小学校学習指導要領第2章第1節国語の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)に示されている漢字1,026字に加え,中学校修了までに学年別漢字配当表以外の常用漢字の大体を読むことを求めている。

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 漢字の書きの指導については,
学年別漢字配当表の漢字1,026字について,
第2学年までに
文や文章の中で使うこととし,
第3学年では,
文や文章の中で使い慣れること
としている。

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 今回の改訂においては,学年別漢字配当表に都道府県名に用いる漢字20字が加えられたこと,それに伴って32字の配当学年が移行されていることに注意が必要である。

【漢字】

[第1学年]

イ 小学校学習指導要領第2章第1節国語の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)に示されている漢字に加え,その他の常用漢字のうち300字程度から400字程度までの漢字を読むこと。

 また,学年別漢字配当表の漢字のうち900字程度の漢字を書き,文や文章の中で使うこと。

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[第2学年]

ウ 第1学年までに学習した常用漢字に加え,その他の常用漢字のうち350字程度から450字程度までの漢字を読むこと。

 また,学年別漢字配当表に示されている漢字を書き,文や文章の中で使うこと。

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[第3学年]

ア 第2学年までに学習した常用漢字に加え,その他の常用漢字の大体を読むこと。

 また,学年別漢字配当表に示されている漢字について,文や文章の中で使い慣れること。

 
 

 語感を磨き語彙を豊かにすることに関する事項である。

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 語句の量を増すことと,語句についての理解を深めることの二つの内容で構成している。

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 中央教育審議会答申において,
「小学校低学年の学力差の大きな背景に語彙の量と質の違いがある」
と指摘されているように,

語彙は,全ての教科等における資質・能力の育成や学習の基盤となる言語能力の重要な要素である。

 このため,語彙を豊かにする指導の改善・充実を図っている。

 語句の量を増すことに関しては,

第1学年では,
事象や行為,心情を表す語句の量を増し

第2学年では,
抽象的な概念を表す語句の量を増し

とするなど,
各学年において,
指導する語句のまとまりを示している。

 これらは,あくまでも指導の重点とする語句の目安を示したものであり,これ以外の語句の指導を妨げるものではない。

 重点として示された語句のまとまりを中心としながら,学習の中で必要となる多様な語句を取り上げることが重要である。

 また,第3学年では,
理解したり表現したりするために必要な語句の量を増しとし,
義務教育修了段階として,
全ての語句を対象に指導することを示している。

 語句についての理解を深めることについては,

第1学年では,
語句の辞書的な意味と文脈上の意味との関係に注意すること

第2学年では,
類義語と対義語,同音異義語や多義的な意味を表す語句などについて理解すること

第3学年では,
慣用句や四字熟語などについて理解を深めること
和語,漢語,外来語などを使い分けること

を示している。

 こうした語句を話や文章の中で使うことを通して,社会生活の中で使いこなせる語句を増やし,確実に習得していくことが重要である。

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 語感を磨き語彙を豊かにするためには,語句の量を増すことと,語句についての理解を深めることの両面が必要である

【語彙】

[第1学年]

ウ 事象や行為,心情を表す語句の量を増すとともに,語句の辞書的な意味と文脈上の意味との関係に注意して話や文章の中で使うことを通して,語感を磨き語彙を豊かにすること。

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[第2学年]

エ 抽象的な概念を表す語句の量を増すとともに,類義語と対義語,同音異義語や多義的な意味を表す語句などについて理解し,話や文章の中で使うことを通して,語感を磨き語彙を豊かにすること。

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[第3学年]

イ 理解したり表現したりするために必要な語句の量を増し,慣用句や四字熟語などについて理解を深め,話や文章の中で使うとともに,和語,漢語,外来語などを使い分けることを通して,語感を磨き語彙を豊かにすること。

 
 

 単語,文,話,文章の構成に関する事項である。

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 単語や文については,

第1学年では,
単語の類別

第2学年では,
単語の活用,
助詞や助動詞などの働き,
文の成分の順序や照応など文の構成

について理解すること
を示している。

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 また,話や文章の構成については,
小学校での学習を踏まえ,

第1学年では,
指示する語句と接続する語句の役割

第2学年では,
話や文章の構成や展開

第3学年では,
話や文章の種類とその特徴

について理解を深めること
を示している。

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 なお,

これまで
「話や文章の形態」
としていた内容は,
「話や文章の種類」
という言葉で示している。

【文や文章】

[第1学年]

エ 単語の類別について理解するとともに,指示する語句と接続する語句の役割について理解を深めること。

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[第2学年]

オ 単語の活用,助詞や助動詞などの働き,文の成分の順序や照応など文の構成について理解するとともに,話や文章の構成や展開について理解を深めること。

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[第3学年]

ウ 話や文章の種類とその特徴について理解を深めること。

 
 

 言葉遣いに関する事項である。

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 敬語を含め広く相手や場に応じた言葉遣い全般について学習することを意図している。

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第2学年では,
敬語の働きについて
体系的に理解し使うこと,

第3学年では,
敬語を含めて,
広く相手や場に応じた言葉遣い
について理解し,適切に使うこと

を示している。

【言葉遣い】

[第1学年]

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[第2学年]

カ 敬語の働きについて理解し,話や文章の中で使うこと。

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[第3学年]

エ 敬語などの相手や場に応じた言葉遣いを理解し,適切に使うこと。

 
 

 表現の技法の種類とその特徴に関する事項である。

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 小学校での学習を踏まえ,表現の技法についてその名称とともに理解し使うことを示している。

【表現の技法】

[第1学年]

オ 比喩,反復,倒置,体言止めなどの表現の技法を理解し使うこと。

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[第2学年]

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[第3学年]

 
 
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