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 話や文章に含まれている情報の扱い方に関する事項である。

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 急速に情報化が進展する社会において,様々な媒体の中から
必要な情報を取り出したり,
情報同士の関係を
分かりやすく整理したり,
発信したい情報を
様々な手段で表現したりすること
が求められている。

 一方,中央教育審議会答申において,

「教科書の文章を読み解けていない
 との調査結果もあるところであり,
 文章で表された情報を的確に理解し,
 自分の考えの形成に
 生かしていけるようにする
こと
 は喫緊の課題である。」

と指摘されているところである。

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 話や文章に含まれている情報を取り出して整理したり,その関係を捉えたりすることが,話や文章を正確に理解することにつながり
また,自分のもつ情報を整理して,その関係を分かりやすく明確にすることが,話や文章で適切に表現することにつながるため,

このような情報の扱い方に関する「知識及び技能」は国語科において育成すべき重要な資質・能力の一つである。

 今回の改訂では,これらの資質・能力の育成に向け,「情報の扱い方に関する事項」を新設した。

この事項は,アの「情報と情報との関係」,イの「情報の整理」の二つの内容で構成し,系統的に示している。

 
 

 情報と情報との様々な関係に関する事項である。

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 各領域における
「思考力,判断力,表現力等」
を育成する上では,

話や文章に含まれている
情報と情報との関係
を捉えて理解したり,

自分のもつ
情報と情報との関係
を明確にして
話や文章で表現したりする

ことが重要になる。

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 このため,平成20年告示の学習指導要領では「A 話すこと・聞くこと」,「B 書くこと」,「C 読むこと」の各領域において示していた内容も含まれている。

 今回の改訂では,話したり聞いたり書いたり読んだりするために共通して必要となる「知識及び技能」として改めて整理し,基本的なものを取り上げて系統的に示している。

【情報と情報との関係】

[第1学年]

ア 原因と結果,意見と根拠など情報と情報との関係について理解すること。

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[第2学年]

ア 意見と根拠,具体と抽象など情報と情報との関係について理解すること。

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[第3学年]

ア 具体と抽象など情報と情報との関係について理解を深めること。

 
 

 情報の整理に関する事項である。

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 情報を取り出したり活用したりする際に行う整理の仕方やそのための具体的な手段について示している。

 こうした「知識及び技能」を,言語活動の中で使うことができるようにすることが重要である。

【情報の整理】

[第1学年]

イ 比較や分類,関係付けなどの情報の整理の仕方,引用の仕方や出典の示し方について理解を深め,それらを使うこと。

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[第2学年]

イ 情報と情報との関係の様々な表し方を理解し使うこと。

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[第3学年]

イ 情報の信頼性の確かめ方を理解し使うこと。

 
 
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