イ 小学校学習指導要領第2章第1節国語の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)に示されている漢字に加え,その他の常用漢字のうち300字程度から400字程度までの漢字を読むこと。
また,学年別漢字配当表の漢字のうち900字程度の漢字を書き,文や文章の中で使うこと。
漢字の読みについては,小学校で学習した1,026字に加えてその他の常用漢字1,110字のうち300字程度から400字程度までの漢字の読みを指導する。
漢字一字一字の音訓を理解し,語句として,話や文章の中において文脈に即して意味や用法を理解しながら読むことが求められる。
そのため,教科書を読むことや読書を通して,漢字の読みの習熟と応用を図ることが大切である。
また,字形と音訓,意味と用法,語の成り立ち,熟語の構成などについて必要に応じて指導し,例えば,漢字の構成要素である「へん」や「つくり」などに注目して,読みを類推することができるようにすることも考えられる。
さらに,〔思考力,判断力,表現力等〕の「B 書くこと」,「C 読むこと」の指導においてだけではなく,「A 話すこと・聞くこと」の指導においても,
例えば,同音の語句の意味に誤って理解されそうなときには,漢字を例示することでこれを避けるといったような活動を取り入れるなど,機会があるごとに漢字を意識するようにすることが考えられる。
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漢字の書きについては,学年別漢字配当表に示している漢字のうち,900字程度の漢字について文や文章の中で使えるように指導する。
この場合,どの字種の漢字を指導するかについては明示していない。したがって,生徒の発達や学習の状況に応じて,日常生活や各教科等の学習の中で多く使われる漢字などに配慮して指導すべき字種を決めることが考えられる。
指導に当たっては,字体,字形,音訓,意味や用法などの知識を習得し,文脈に即して漢字を書くように常に注意するようにすること,文章の中ばかりではなく,「A 話すこと・聞くこと」の学習の中や,他教科等の学習や日常の会話の中でも漢字の書きについて意識するようにすることが大切である。
また,実際に書く活動を通して,漢字を正しく用いる態度と習慣とを養うことも大切である。そのためには,必要に応じて辞書を引くことを習慣付けることが有効である。
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また,書写との関連を図ることが重要である。その際,字体,点画,筆順等に注意し,楷書で正しく整った文字を書くようにすることなどが求められる。 |