ア 意見と根拠,具体と抽象など情報と情報との関係について理解すること。
第1学年のアを受けて,意見と根拠の関係に加え,具体と抽象の関係について理解することを示している。
第1学年の学習を踏まえて,意見と根拠との関係を理解するとともに,判断や考えを示す意見を裏付けるためのより適切な根拠の在り方を理解することが求められる。
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具体とは,
物事などを
明確な形や内容で示したもの
であり,
抽象とは,
いくつかの事物や表象に共通する要素
を抜き出して示したもの
である。
例えば,
具体は例示の際など,抽象は共通する要素を抽出してまとめる際など,状況や必要に応じて使い分けられていることを理解することが重要である。
抽象については,〔知識及び技能〕の(1)エに「抽象的な概念を表す語句の量を増す」ことを示している。
具体と抽象という概念を理解するため,この指導事項との関連を図ることも考えられる。
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また,指導に当たっては,例えば,
〔思考力,判断力,表現力等〕の
「A 話すこと・聞くこと」の(1)
「イ 自分の立場や考えが明確になるように,根拠の適切さや論理の展開などに注意して,話の構成を工夫すること。」,
「B 書くこと」の(1)
「ウ 根拠の適切さを考えて説明や具体例を加えたり,表現の効果を考えて描写したりするなど,自分の考えが伝わる文章になるように工夫すること。」,
「C 読むこと」の(1)
「ア 文章全体と部分との関係に注意しながら,主張と例示との関係や登場人物の設定の仕方などを捉えること。」,
「オ 文章を読んで理解したことや考えたことを知識や経験と結び付け,自分の考えを広げたり深めたりすること。」
などとの関連を図ることが考えられる。 |