（1）読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ア　文章全体と部分との関係に注意しながら，主張と例示との関係や登場人物の設定の仕方などを捉えること。

イ　目的に応じて複数の情報を整理しながら適切な情報を得たり，登場人物の言動の意味などについて考えたりして，内容を解釈すること。

ウ　文章と図表などを結び付け，その関係を踏まえて内容を解釈すること。

エ　観点を明確にして文章を比較するなどし，文章の構成や論理の展開，表現の効果について考えること。

オ　文章を読んで理解したことや考えたことを知識や経験と結び付け，自分の考えを広げたり深めたりすること。

（2）（1）に示す事項については，例えば，次のような言語活動を通して指導するものとする。

ア　報告や解説などの文章を読み，理解したことや考えたことを説明したり文章にまとめたりする活動。

イ　詩歌や小説などを読み，引用して解説したり，考えたことなどを伝え合ったりする活動。

ウ　本や新聞，インターネットなどから集めた情報を活用し，出典を明らかにしながら，考えたことなどを説明したり提案したりする活動。

（1）読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ア　文章全体と部分との関係に注意しながら，主張と例示との関係や登場人物の設定の仕方などを捉えること。

［小学校第５学年及び第６学年］

ア　事実と感想，意見などとの関係を叙述を基に押さえ，文章全体の構成を捉えて要旨を把握すること。

イ　登場人物の相互関係や心情などについて，描写を基に捉えること。

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［第１学年］

ア　文章の中心的な部分と付加的な部分，事実と意見との関係などについて叙述を基に捉え，要旨を把握すること。

イ　場面の展開や登場人物の相互関係，心情の変化などについて，描写を基に捉えること。

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［第２学年］

ア　文章全体と部分との関係に注意しながら，主張と例示との関係や登場人物の設定の仕方などを捉えること。

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［第３学年］

ア　文章の種類を踏まえて，論理や物語の展開の仕方などを捉えること。

ア　文章全体と部分との関係に注意しながら，主張と例示との関係や登場人物の設定の仕方などを捉えること。

　説明的な文章と文学的な文章の両方に関する指導事項である。

　第1学年のア及びイを受けて，主張と例示との関係や登場人物の設定の仕方などを捉えることを示している。

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　文章全体と部分との関係に注意するとは，

各段落や場面が文章全体の中で果たす役割について捉えることであり，それが書き手の考えを伝える上でどのような説得力や効果をもたらしているかなどを考えながら読むことを求めている。

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　主張と例示との関係を捉えることについては，

主として説明的な文章において，文章中に示されている具体例と，書き手の主張との関係を考えながら内容を把握することを求めている。

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　また，文学的な文章において，登場人物の設定の仕方を捉えることを求めている。

　登場人物の設定の仕方とは，

登場人物の人物像や相互関係などがどのように設定されているかということである。

　場面の時間的，空間的な設定，語り手の有無など，これらを正確に捉えることが，文章の内容をより深く理解することにつながる。

（1）読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

イ　目的に応じて複数の情報を整理しながら適切な情報を得たり，登場人物の言動の意味などについて考えたりして，内容を解釈すること。

ウ　文章と図表などを結び付け，その関係を踏まえて内容を解釈すること。

エ　観点を明確にして文章を比較するなどし，文章の構成や論理の展開，表現の効果について考えること。

［小学校第５学年及び第６学年］

ウ　目的に応じて，文章と図表などを結び付けるなどして必要な情報を見付けたり，論の進め方について考えたりすること。

エ　人物像や物語などの全体像を具体的に想像したり，表現の効果を考えたりすること。

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［第１学年］

ウ　目的に応じて必要な情報に着目して要約したり，場面と場面，場面と描写などを結び付けたりして，内容を解釈すること。

エ　文章の構成や展開，表現の効果について，根拠を明確にして考えること。

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［第２学年］

イ　目的に応じて複数の情報を整理しながら適切な情報を得たり，登場人物の言動の意味などについて考えたりして，内容を解釈すること。

ウ　文章と図表などを結び付け，その関係を踏まえて内容を解釈すること。

エ　観点を明確にして文章を比較するなどし，文章の構成や論理の展開，表現の効果について考えること。

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［第３学年］

イ　文章を批判的に読みながら，文章に表れているものの見方や考え方について考えること。

ウ　文章の構成や論理の展開，表現の仕方について評価すること。

イ　目的に応じて複数の情報を整理しながら適切な情報を得たり，登場人物の言動の意味などについて考えたりして，内容を解釈すること。

　第1学年のウを受けて，目的に応じて適切な情報を得たり，登場人物の言動の意味などについて考えたりして，内容を解釈することを示している。

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　主として説明的な文章において，目的に応じて複数の情報を整理しながら適切な情報を得て，内容を解釈することを求めている。

　整理するとは，

集めた情報を観点に沿って比較，分類，関係付けなどをすることである。

　適切な情報を得るためには，

情報の適否を見極めながら自分の目的に応じて整理することが大切である。

　文章の中で必要だと思った部分に印を付けたり，必要な部分を書き抜いたりしながら読み進めることなどが考えられる。

　その際，例えば，一冊の本を最後まで読む，必要な箇所を読む，多くの本に目を通すなどの様々な読み方を取り入れることが考えられる。

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　本や新聞，インターネットなどの媒体の特性を踏まえ，いつ誰が発信した情報であるか，どのような立場や目的で書かれたものかなどを確認した上で，適切な情報を得るようにすることも重要である。

　その際，例えば，〔知識及び技能〕の（3）「エ　本や文章などには，様々な立場や考え方が書かれていることを知り，自分の考えを広げたり深めたりする読書に生かすこと。」などとの関連を図り，指導の効果を高めることが考えられる。

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　また，文学的な文章において，登場人物の言動の意味などについて考えて，内容を解釈することを求めている。

　登場人物の言動の意味などについて考えるとは，

登場人物の言葉や行動が，話の展開などにどのように関わっているかを考えることである。

ウ　文章と図表などを結び付け，その関係を踏まえて内容を解釈すること。

　読む対象には，同じ形式で書かれた一続きの文章のほか，異なる形式で書かれた文章が組み合わされているものがある。

　また，概念図や模式図，地図，表，グラフなどの様々な種類の図表を伴う文章がある。

　文章とそれらの図表などとの関連には，断片的な情報が互いに内容を補完し合っている場合，文章が図表の解説になっている場合などがある。

　内容を解釈するためには，

それぞれどの部分とどの部分とが関連しているのかを確認するなどして，書き手の伝えたい内容をより正確に読み取ること，その結果どのような効果が生まれているのかを考えることが重要である。

エ　観点を明確にして文章を比較するなどし，文章の構成や論理の展開，表現の効果について考えること。

　第1学年のエを受けて，文章の構成や論理の展開，表現の効果について考えることを示している。

　観点を明確にして複数の文章を比較しながら読むことなどが求められる。

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　論理の展開とは，

結論や主張を導くための筋道の通った考えの進め方のことである。

　文章全体や部分における構成や論理の展開を把握した上で，なぜそのような構成にしたのか，論理の展開に飛躍がないかなどについて，自分なりの考えをもつことができるようにすることが重要である。

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　表現の効果については，

表現が，文章の内容を伝えたり印象付けたりする上で，どのように働いているかを考えることが重要である。

　例えば，簡潔な述べ方と詳細な述べ方，断定的な述べ方と婉(えん)曲な述べ方，敬体と常体，和文調の文体と漢文調の文体，描写の仕方や比喩をはじめとした表現の技法などに着目することが考えられる。

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　文章の構成や論理の展開，表現の効果について考えるためには，

一つの文章を読むだけでなく，複数の文章を比較しながら読むことが効果的である。

　比較する際には，注目する部分を絞り込んだ上で，それらの特徴が文章全体の特徴にどのように関わっているのかを考えることが重要である。

（1）読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

オ　文章を読んで理解したことや考えたことを知識や経験と結び付け，自分の考えを広げたり深めたりすること。

［小学校第５学年及び第６学年］

オ　文章を読んで理解したことに基づいて，自分の考えをまとめること。

カ　文章を読んでまとめた意見や感想を共有し，自分の考えを広げること。

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［第１学年］

オ　文章を読んで理解したことに基づいて，自分の考えを確かなものにすること。

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［第２学年］

オ　文章を読んで理解したことや考えたことを知識や経験と結び付け，自分の考えを広げたり深めたりすること。

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［第３学年］

エ　文章を読んで考えを広げたり深めたりして，人間，社会，自然などについて，自分の意見をもつこと。

オ　文章を読んで理解したことや考えたことを知識や経験と結び付け，自分の考えを広げたり深めたりすること。

　文章を読んで理解したことや考えたことを知識や経験と結び付ける際には，

関連する知識や経験を想起して列挙するのみでなく，それらと結び付けることによって，理解したことや考えたことを一層具体的で明確なものにしていくことが重要である。

　読み手がもつ知識や経験は一人一人異なることから，どのような知識や経験と結び付けるかによって，同じ文章を読んでも考えは多様なものとなることが考えられる。

　その上で，他者の考えやその根拠，考えの道筋などを知り，共感したり疑問をもったり自分の考えと対比したりすることが，物事に対する新たな視点をもつことにつながり，自分の考えを広げたり深めたりすることになる。

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　その際，例えば，〔知識及び技能〕の（3）「エ　本や文章などには，様々な立場や考え方が書かれていることを知り，自分の考えを広げたり深めたりする読書に生かすこと。」などとの関連を図り，日常の読書活動と結び付けることが考えられる。

（2）（1）に示す事項については，例えば，次のような言語活動を通して指導するものとする。

ア　報告や解説などの文章を読み，理解したことや考えたことを説明したり文章にまとめたりする活動。

イ　詩歌や小説などを読み，引用して解説したり，考えたことなどを伝え合ったりする活動。

ウ　本や新聞，インターネットなどから集めた情報を活用し，出典を明らかにしながら，考えたことなどを説明したり提案したりする活動。

［第１学年］

ア　説明や記録などの文章を読み，理解したことや考えたことを報告したり文章にまとめたりする活動。

イ　小説や随筆などを読み，考えたことなどを記録したり伝え合ったりする活動。

ウ　学校図書館などを利用し，多様な情報を得て，考えたことなどを報告したり資料にまとめたりする活動。

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［第２学年］

ア　報告や解説などの文章を読み，理解したことや考えたことを説明したり文章にまとめたりする活動。

イ　詩歌や小説などを読み，引用して解説したり，考えたことなどを伝え合ったりする活動。

ウ　本や新聞，インターネットなどから集めた情報を活用し，出典を明らかにしながら，考えたことなどを説明したり提案したりする活動。

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［第３学年］

ア　論説や報道などの文章を比較するなどして読み，理解したことや考えたことについて討論したり文章にまとめたりする活動。

イ　詩歌や小説などを読み，批評したり，考えたことなどを伝え合ったりする活動。

ウ　実用的な文章を読み，実生活への生かし方を考える活動。

ア　報告や解説などの文章を読み，理解したことや考えたことを説明したり文章にまとめたりする活動。

　説明的な文章を読み，理解したことや考えたことを説明したり文章にまとめたりする言語活動を例示している。

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　取り上げる文章としては，広く社会生活に関する情報，調査などを報告した文章や，文学や芸術など様々な事柄についてその内容や特徴などを専門的な立場から解説した文章が考えられる。

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　理解したことや考えたことを説明したり文章にまとめたりする際には，

例えば，文章を読んで得た知識や考えを，互いに説明し合ったりノートやレポート等にまとめたりすることが考えられる。

イ　詩歌や小説などを読み，引用して解説したり，考えたことなどを伝え合ったりする活動。

　文学的な文章を読んで，その内容や考えたことについて，文章の一部を引用して解説したり，考えたことなどを伝え合ったりする言語活動を例示している。

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　取り上げる文章としては，詩，俳句，短歌，小説などが考えられる。

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　引用して解説するとは，

例えば，文章を読んで理解した書き手の考えや登場人物の設定の仕方について，その根拠となる部分を本文から引用して説明することである。

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　考えたことなどを伝え合う際には，

例えば，登場人物の言動から考えたことを説明したり，表現の効果について考えたことを文章にまとめたりすることが考えられる。

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　なお，引用の際には，引用箇所をかぎ（「　」）でくくること，出典を明示すること，引用部分を適切な量とすることなどについて確認することが必要である。

ウ　本や新聞，インターネットなどから集めた情報を活用し，出典を明らかにしながら，考えたことなどを説明したり提案したりする活動。

　情報を収集し，それを読んで考えたことなどを説明したり提案したりする言語活動を例示している。

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　情報を収集する手段としては，本や新聞，雑誌，インターネットなどの様々な媒体が考えられる。

　これらの媒体には，情報の即時性，信頼性，多様性などの点においてそれぞれ特徴があり，それらに応じて長所，短所がある。

　また，目次や索引を見る，見出しに着目する，キーワードで検索するなど，自分に必要な情報を効率よく見付けるための方法も，各媒体に応じたものがある。

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　情報を活用し，考えたことなどを説明したり提案したりするとは，

媒体の特性を踏まえて情報を収集し，自分の考えを理解してもらうための根拠や具体例などとして用いて説明したり提案したりすることである。