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中学校 学習指導要領 【解説】 |
国語編 |
第4章 指導計画の作成と内容の取扱い |
1 指導計画作成上の配慮事項 |
〇主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に関する配慮事項 |
中学校 学習指導要領 【本文】 |
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。 (1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。 その際,言葉による見方・考え方を働かせ,言語活動を通して,言葉の特徴や使い方などを理解し自分の思いや考えを深める学習の充実を図ること。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
この事項は,国語科の指導計画の作成に当たり,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を目指した授業改善を進めることとし,国語科の特質に応じて,効果的な学習が展開できるように配慮すべき内容を示したものである。
--------------------------------- 国語科の指導に当たっては, (1)「知識及び技能」が習得されること, (2)「思考力,判断力,表現力等」を育成すること, (3)「学びに向かう力,人間性等」を涵(かん)養すること が偏りなく実現されるよう,単元など内容や時間のまとまりを見通しながら,主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うことが重要である。 --------------------------------- 生徒に国語科の指導を通して「知識及び技能」や「思考力,判断力,表現力等」の育成を目指す授業改善を行うことはこれまでも多くの実践が重ねられてきている。 そのような着実に取り組まれてきた実践を否定し,全く異なる指導方法を導入しなければならないと捉えるのではなく,生徒や学校の実態,指導の内容に応じ,「主体的な学び」,「対話的な学び」,「深い学び」の視点から授業改善を図ることが重要である。 --------------------------------- 主体的・対話的で深い学びは,必ずしも1単位時間の授業の中で全てが実現されるものではない。 単元など内容や時間のまとまりの中で,例えば,主体的に学習に取り組めるよう学習の見通しを立てたり学習したことを振り返ったりして自身の学びや変容を自覚できる場面をどこに設定するか,対話によって自分の考えなどを広げたり深めたりする場面をどこに設定するか,学びの深まりをつくりだすために,生徒が考える場面と教師が教える場面をどのように組み立てるか,といった視点で授業改善を進めることが求められる。 また,生徒や学校の実態に応じ,多様な学習活動を組み合わせて授業を組み立てていくことが重要であり,単元のまとまりを見通した学習を行うに当たり基礎となる知識及び技能の習得に課題が見られる場合には,それを身に付けるために,生徒の主体性を引き出すなどの工夫を重ね,確実な習得を図ることが必要である。 --------------------------------- 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進めるに当たり,特に「深い学び」の視点に関して,各教科等の学びの深まりの鍵となるのが「見方・考え方」である。 各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方である「見方・考え方」を,習得・活用・探究という学びの過程の中で働かせることを通じて,より質の高い深い学びにつなげることが重要である。 |
国語科は,様々な事物,経験,思い,考え等をどのように言葉で理解し,どのように言葉で表現するか,という言葉を通じた理解や表現及びそこで用いられる言葉そのものを学習対象としている。
言葉による見方・考え方を働かせるとは,生徒が学習の中で,対象と言葉,言葉と言葉との関係を,言葉の意味,働き,使い方等に着目して捉えたり問い直したりして,言葉への自覚を高めることであると考えられる。 この「対象と言葉,言葉と言葉との関係を,言葉の意味,働き,使い方等に着目して捉えたり問い直したり」するとは,言葉で表される話や文章を,意味や働き,使い方などの言葉の様々な側面から総合的に思考・判断し,理解したり表現したりすること,また,その理解や表現について,改めて言葉に着目して吟味することを示したものと言える。 --------------------------------- なお,このことは,話や文章を理解したり表現したりする際に必要となるものであるため,これまでも国語科の授業実践の中で,生徒が言葉に着目して学習に取り組むことにより「知識及び技能」や「思考力,判断力,表現力等」が身に付くよう,授業改善の創意工夫が図られてきたところである。 |
国語科において授業改善を進めるに当たっては,言葉の特徴や使い方などの「知識及び技能」や,自分の思いや考えを深めるための「思考力,判断力,表現力等」といった指導事項に示す資質・能力を育成するため,これまでも国語科の授業実践の中で取り組まれてきたように,生徒が言葉に着目し,言葉に対して自覚的になるよう,学習指導の創意工夫を図ることが期待される。 |
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