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中学校 学習指導要領 【解説】 |
社会編 |
第2章 社会科の目標及び内容 |
第2節 各分野の目標及び内容 |
3 公民的分野の目標,内容及び内容の取扱い |
(2)内容 |
A 私たちと現代社会 |
この大項目は,現代社会の特色や,現代社会における文化の意義や影響を理解できるようにするとともに,現代社会の見方・考え方の基礎となる枠組みについて,具体的な社会生活と関連付けるなどして理解できるようにし,以後の政治,経済,国際社会の学習の導入とすることを主なねらいとしている。 このねらいに基づき,この大項目における二つの中項目は,次のような観点から内容が構成されている。 「(1)私たちが生きる現代社会と文化の特色」では,現代日本の社会は少子高齢化,情報化,グローバル化などの特色が見られること,いろいろな場面において伝統や文化の影響を受けていることを理解できるようにし,それらが現在と将来の政治,経済,国際関係に与える影響について多面的・多角的に考察し,表現できるようにするとともに,我が国の伝統と文化などを取り扱う中で,文化を受け継ぎ,創り出していくことの意義について考察し,表現できるようにする。 「(2)現代社会を捉える枠組み」では,社会生活における物事の決定の仕方,契約を通した個人と社会との関係,きまりの役割を多面的・多角的に考察し,表現できるようにすることを通して,現代社会を捉え,考察,構想する際に働かせる概念的な枠組みの基礎として,対立と合意,効率と公正などがあること,個人の尊厳と両性の本質的平等,契約の重要性やそれを守ることの意義及び個人の責任について理解できるようにする。
なお,この大項目を構成する二つの中項目については, 現代社会を概観することで現代社会の特色を学ぶ「(1)私たちが生きる現代社会と文化の特色」が,それまで学んだ地理的分野及び歴史的分野との関連が深く, また,現代社会を捉え,考察,構想する際に働かせる概念的な枠組みの基礎を学ぶ 「(2)現代社会を捉える枠組み」が,これ以降の学習の基礎となる内容を含む などの特色がある。
そこで,小学校社会科の学習の成果を生かすとともに,地理的分野及び歴史的分野の学習との円滑な接続を図り,この大項目以降に学ぶ内容の基礎を理解できるよう,中項目(1),(2)はこの順で扱う必要がある。 また,「内容の取扱い」に示されているように適切かつ十分な授業時数を配当することが必要である。さらに,「分野の内容に関係する専門家や関係諸機関などと円滑な連携・協働を図り,社会との関わりを意識した課題を追究したり解決したりする活動を充実させること」(内容の取扱い)が大切である。 前述のとおり,この大項目は,小学校社会科,中学校社会科地理的分野及び歴史的分野を踏まえて学習される公民的分野の導入として位置付けられるものであるが,この大項目に限らず, あわせて,この大項目の学習は,家族・家庭の基本的な機能についての理解を深めることや,自分と家族,家庭生活と地域との関わりを考え,家族や地域の人々と協働し,よりよい生活の実現に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養うことなどを目標に掲げる技術・家庭科(家庭分野)と特に関わりが深いことに十分留意して,組織的かつ計画的に学習指導を進めていくことが大切である。 |
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