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 第2に示す内容項目は,関連的,発展的に捉え,年間指導計画の作成や指導に際して重点的な扱いを工夫することで,その効果を高めることができる。

 
 

 指導内容を構成する際のよりどころは,基本的には22の項目であるが,必ずしも各内容項目を一つずつ主題として設定しなければならないということではない。

 内容項目を熟知した上で,各学校の実態,特に生徒の実態に即して,生徒の人間的な成長をどのように図り,どのように道徳性を養うかという観点から,幾つかの内容を関連付けて指導することが考えられる。

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 その際,内容の関連性を踏まえた配慮と工夫が求められる。

 少なくとも,適切なねらいを設定して主題を構成し,焦点が不明確な指導にならないようにする必要がある。

 道徳科の指導に当たっては,内容項目間の関連を十分に考慮したり,指導の順序を工夫したりして,生徒の実態に応じた適切な指導を行うことが大切である。

 そして,全ての内容項目が調和的に関わり合いながら,生徒の道徳性が養われるように工夫する必要がある。

 道徳科の1時間1時間は単発的なものではなく,年間を通して発展的に指導されなくてはならない。

 特に,必要な内容項目を重点的にあるいは繰り返して取り上げる場合には,それまでの指導を踏まえて,一層深められるような配慮と工夫が求められる。

 また,同じ内容項目を指導する際には,前年度の指導を本年度や次年度の指導の中に発展させることも大切である。

 
 

 各学校においては,生徒や学校の実態などを考慮し目標を設定し,重点的指導を工夫することが大切である。

 重点的指導とは,各内容項目の充実を図る中で,各学校として更に重点的に指導したい内容項目をその中から選び,多様な指導を工夫することによって,内容項目全体の指導を一層効果的に行うことである。

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 道徳科においては,内容項目について3学年間を見通した重点的指導を工夫することが大切である。

 そのためには,道徳科の年間指導計画の作成において,当該の内容項目全体の指導を考慮しながら,重点的に指導しようとする内容項目についての扱いを工夫しなければならない。

 例えば,その内容項目に関する指導について年間の授業時数を多く取ることや,一つの内容項目を何回かに分けて指導すること,幾つかの内容項目を関連付けて指導することなどが考えられる。

 このような工夫を通して,より生徒の実態に応じた適切な指導を行う必要がある。

 
 
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