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 より高い目標を設定し,その達成を目指し,希望と勇気をもち,困難や失敗を乗り越えて着実にやり遂げること。

(小学校)

[希望と勇気,努力と強い意志]

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〔第1学年及び第2学年〕

 自分のやるべき勉強や仕事をしっかりと行うこと。

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〔第3学年及び第4学年〕

 自分でやろうと決めた目標に向かって,強い意志をもち,粘り強くやり抜くこと。

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〔第5学年及び第6学年〕

 より高い目標を立て,希望と勇気をもち,困難があってもくじけずに努力して物事をやり抜くこと。

 
 

 「より高い目標」とは,自分の現状に甘んじず現実をよりよくしようとする気持ちから設定するものである。

 現実との関わりの中で考えられたものであり,現実離れしていることもある夢とは違うものである。

 「希望」は,自分で思い描いたあるべき姿,よりよい状態の実現を願う気持ちであり,「勇気」は,不安や恐れを抱いて躊躇(ちゅうちょ)する気持ちに屈せずに,自分が正しいと思うことをやり遂げようとする積極的な気力である。

 自分自身で目標を設定し,その達成を目指すことは,日々の生活や人生を充実したものにする。

 しかし,目標の実現には様々な困難を乗り越えなくてはならず,困難や失敗を経験することもある。

 逆境から立ち直り,目標に向かって努力し続けるには,困難や失敗を受け止めて希望と勇気を失わない前向きな姿勢や,失敗にとらわれない柔軟でしなやかな思考が求められる。

 困難や失敗の原因を省みれば,自己の内面にある気まぐれや無計画,怠け心などの弱さに思い至ることが多い。困難や失敗があっても,それを乗り越え最後までやり遂げようとする強い意志を養うことが大切である。

 着実にやり遂げるためには,自分自身の弱さに打ち勝ち,一つの目標に向けて,計画的に実行していくことが必要である。

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 人間としてよりよく生きるには,目標や希望をもつことが大切である。

 目標には,必ずしも生涯をかけて達成するといった遠大なものだけでなく,身近で日常的な努力によって達成できるものもある。

 日常生活の中の小さな目標であっても,それが達成されたときには満足感を覚え,自信と次に向けて挑戦しようとする勇気が起こるものである。

 このような達成感は,自己の可能性を伸ばし,人生を切り拓(ひら)いていく原動力となり,次のより高い目標に向かって努力する意欲を引き出すことにもつながる。

 このことを積み重ねる中で,人生の理想や目標を達成しようとする強い意志が養われ,生きることへの希望も育まれる。

 
 

 小学校の段階では,特に高学年で,希望をもつことの大切さや困難を乗り越える人間の強さについて考えることを通して,より積極的な自己像が形成されるように指導している。

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 中学校の段階では,自分の好むことや価値を認めたものに対しては意欲的に取り組む態度が育ってくる。

 希望と勇気をもって困難を乗り越える生き方に憧れをもつ年代でもある。

 しかし,入学して間もない時期には,希望に燃え,将来に向けて大きな目標を立てるものの,理想どおりにいかない現実に悩み苦しむ生徒も少なくない。

 失敗や困難に直面し簡単に挫折し物事を諦めてしまったり,挫折や失敗を悪いことのように捉え,挫折のないヒーローやヒロインに憧れ,挫折や失敗を見せないようにしたり,それらを回避しようとして安易な選択をしてしまったりすることもある。

 学年が上がるにつれて,挫折や失敗を恐れる余りプレッシャーやストレスを強く感じて健康を害したり,誤ったストレスのはけ口を求めてしまったりする生徒も見られるようになる。

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 指導に当たっては,まず,生活の中で具体的な目標を設定させ,その実現に向けて努力する体験をさせ,その体験を振り返って,目標の達成には何が必要かを考えたり,自らの歩みを自己評価させたりすることが大切である。

 そして,達成できたときの成就感や満足感を繰り返し味わわせるとともに,希望をもつが故に直面する困難や失敗の体験を勇気をもって受け止め振り返る活動を通して,目標の実現には困難や失敗を乗り越えることが必要であると実感させ,困難や失敗を乗り越える自分なりの方法について考えさせることが重要である。

 一方で,努力が全て思いどおりの結果に結び付くわけではない。

 したがって,教師は生徒の努力を評価し,挑戦することから逃げないで努力し続ける姿勢が大切であることを伝えていくことが重要である。

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 さらに,様々な人の生き方に学びながら,生涯をかけての理想や目標をもち,困難や失敗を乗り越えて挑戦し続けることが,日々の生活を充実することにつながるとともに,文化や社会の発展を支える力ともなってきたことに気付かせることが大切である。

 また,困難や失敗を乗り越える強い意志や逆境から立ち直る力を育むには,積極的な自己像の形成や困難に直面したときの心構えについて繰り返し学習し,積極的な思考や行動を習慣化していく指導も効果的である。

 
 
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