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中学校 学習指導要領 【解説】 |
道徳編 |
第4章 指導計画の作成と内容の取扱い |
第3節 指導の配慮事項 |
1 道徳教育推進教師を中心とした指導体制 |
中学校 学習指導要領 【本文】 |
「第3章 特別の教科 道徳」の 「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」の2 |
(1) 学級担任の教師が行うことを原則とするが,校長や教頭などの参加,他の教師との協力的な指導などについて工夫し,道徳教育推進教師を中心とした指導体制を充実すること。 |
中学校 学習指導要領 【解説】 |
道徳科は,主として生徒をよく理解している学級担任が計画的に進めるものであるが,学校の道徳教育の目標の達成に向けて,学校や学年として一体的に進めるものでなくてはならない。 |
(1) 協力的な指導などについての工夫 |
道徳科の指導体制を充実するための方策としては,全てを学級担任任せにするのではなく,特に効果的と考えられる場合は,道徳科の実際の指導において他の教師などの協力を得ることが考えられる。 校長や教頭などの参加による指導,他の教職員とのティーム・ティーチングなどの協力的な指導,校長をはじめとする管理職や他の教員が自分の得意分野を生かした指導などにより,学校の教職員が協力して指導に当たることができるような年間指導計画を工夫するなどを,学校としての方針の下に道徳教育推進教師が中心となって進めることが大切である。 また,複数の教職員による学年全体での授業等も考えられる。 なお,校長等が授業に参加する際は,道徳科の特質を十分に理解して臨む必要がある。 いずれの場合においても,授業にねらいをもたせ計画的に行われなければならない。 -------------------------------- また,道徳科の授業を実施しやすい環境に整えることも重要である。 校長の方針の下に,道徳科で用いる教材や図書の準備,掲示物の充実,教材コーナーなどの整備などを教員で分担して進められるように道徳教育推進教師が呼び掛けをしたり,具体的な作業の場を設定したりすることが考えられる。 -------------------------------- さらに,小・中学校間の接続を意識した取組も大切である。 近隣の小学校と連携し,例えば,互いに道徳科の授業参観をして学び合い意見交換を行ったり,授業に参加したりすることも考えられる。 これらを道徳教育推進教師が行うことで,意図的・計画的な学び合いの場の設定や授業の質の高まりが期待できる。 あわせて,高等学校等と連携し,小・中・高等学校等の接続を意識して道徳教育の指導の改善を一層図っていくことも考えられる。 -------------------------------- これらのほかにも,授業を実施する上での悩みを抱える教師の相談役になったり,情報提供をしたりすることや,道徳科に関する授業研修の実施,道徳科の授業公開や情報発信などを,道徳教育推進教師が中心となって協力して進めることも考えられる。 -------------------------------- 道徳教育推進教師は,学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育においてもその役割を果たすことになるが,道徳科においてその充実を図る際も,校長は学校として道徳教育推進教師の位置付けを明確にし,適切な人材を充てるとともに,そのリーダーシップや連絡調整の下で,全教職員が主体的な参画意識をもってそれぞれの役割を担うように努めることが重要である。 中でも,道徳科の指導力向上のために,全教師が,授業の準備,実施,振り返りの各プロセスを含め,道徳科の学習指導案の作成や授業実践を少なくとも年に1回は担当して授業を公開するなど,学校全体での積極的な指導力向上の取組も望まれる。 そのために,例えば,道徳科の授業改善を推進するための推進委員会などの組織を設けることも大切である。 |
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