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(5) 目標を実現するにふさわしい探究課題については,学校の実態に応じて,例えば,国際理解,情報,環境,福祉・健康などの現代的な諸課題に対応する横断的・総合的な課題,地域や学校の特色に応じた課題,生徒の興味・関心に基づく課題,職業や自己の将来に関する課題などを踏まえて設定すること。

 目標を実現するにふさわしい探究課題とは,目標の実現に向けて学校として設定した,生徒が探究的な学習に取り組む課題であり,従来「学習対象」として説明されてきたものに相当する。

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 目標を実現するにふさわしい探究課題
 については,
 学校の実態に応じて,

 例えば,

 国際理解, 情報,環境,福祉・健康
 などの現代的な諸課題
 に対応する
 横断的・総合的な課題,

 地域や学校の特色に応じた課題,

 生徒の興味・関心に基づく課題,

 職業や自己の将来に関する課題など,

 横断的・総合的な学習としての
 性格をもち,

 探究的な見方・考え方を働かせて
 学習することがふさわしく,

 それらの解決を通して育成される
 資質・能力が,
 よりよく課題を解決し,
 自己の生き方を考えていくことに
 結び付いていくような,

 教育的に価値のある諸課題であること
 が求められる。 

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 しかし,
 本項において挙げられている
 それぞれの課題は,
 あくまでも例示であり,
 各学校が探究課題を設定する際の
 参考として示したものである。

 これらの例示を参考にしながら,
 地域や学校,生徒の実態に応じて,
 探究課題を設定すること
 が求められる。

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 例示されたこれらの課題は,第1学年から第3学年までの生徒の発達の段階において,第1の目標の構成から導かれる以下の三つの要件を,適切に実施するものとして考えられた。

(1) 探究的な見方・考え方を働かせて学習することがふさわしい課題であること

(2) その課題をめぐって展開される学習が,横断的・総合的な学習としての性格をもつこと

(3) その課題を学ぶことにより,よりよく課題を解決し,自己の生き方を考えていくことに結び付いていくような資質・能力の育成が見込めること

 
 

 以下に,例示した課題の特質について示す。

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 国際理解,情報,環境,福祉・健康などの現代的な諸課題に対応する横断的・総合的な課題とは,社会の変化に伴って切実に意識されるようになってきた現代社会の諸課題のことである。

 そのいずれもが,持続可能な社会の実現に関わる課題であり,現代社会に生きる全ての人が,これらの課題を自分のこととして考え,よりよい解決に向けて行動することが望まれている。

 また,これらの課題については正解や答えが一つに定まっているものではなく,従来の各教科等の枠組みでは必ずしも適切に扱うことができない。

 したがって,こうした課題を総合的な学習の時間の探究課題として取り上げ,その解決を通して具体的な資質・能力を育成していくことには大きな意義がある。

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 地域や学校の特色に応じた課題とは,町づくり,伝統文化,地域経済,防災など,各地域や各学校に固有な諸課題のことである。

 全ての地域社会には,その地域ならではのよさがあり特色がある。

 古くからの伝統や習慣が現在まで残されている地域,地域の気候や風土を生かした特産物や工芸品を製造している地域など,様々に存在している。

 これらの特色に応じた課題は,よりよい郷土の創造に関わって生じる地域ならではの課題であり,生徒が地域における自己の生き方との関わりで考え,よりよい解決に向けて地域社会で行動していくことが望まれている。

 また,これらの課題についても正解や答えが一つに定まっているものではなく,従来の各教科等の枠組みでは必ずしも適切に扱うことができない。

 したがって,こうした課題を総合的な学習の時間の探究課題として取り上げ,その解決を通して具体的な資質・能力を育成していくことには大きな意義がある。

 
 

 生徒の興味・関心に基づく課題とは,

 生徒がそれぞれの発達段階に応じて
 興味・関心を抱きやすい課題
 のことである。

 例えば,

 ものづくりなどを行い
 楽しく豊かな生活を送ろうとすること,

 生命の神秘や不思議さを
 明らかにしたいと思うこと

 などが考えられる。

 

 これらの課題は,
 一人一人の生活と深く関わっており,
 生徒が自己の生き方との関わりで考え,
 よりよい解決に向けて行動することが
 望まれている。 

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 総合的な学習の時間は,
 生徒が,
 自ら学び,自ら考える時間であり,
 生徒の主体的な学習態度を
 育成する時間である。

 また,
 自己の生き方を考えることができる
 ようにすることを
 目指した時間である。

 その意味からも,
 総合的な学習の時間において,
 生徒の興味・関心に基づく探究課題
 を取り上げ,
 その解決を通して
 具体的な資質・能力を育成していくこと
 には大きな意義がある。

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 生徒の興味・関心に基づく課題
 については,
 横断的・総合的な学習として,
 探究的な見方・考え方を働かせ,
 学習の質的高まりが
 期待できるかどうかを,
 教師が十分に判断する必要がある。

 たとえ
 生徒が興味・関心を抱いた課題
 であっても,
 総合的な学習の時間の目標に
 ふさわしくない場合や
 十分な学習の成果が得られない場合
 には,
 適切に指導を行うことが求められる。

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 職業や自己の将来に関する課題とは,

 義務教育の最終段階にある生徒
 にとって,
 切実かつ現実的な課題である。

 この課題について,
 具体的な活動体験や調査活動,
 仲間との真剣な話合いを通して
 学び合う機会をもつことは,
 生徒が自己の生き方を
 具体的,現実的なものとして考えること
 につながる。

 また,このことは,
 自己の将来を
 力強く着実に切り拓いていこうとする
 資質・能力
 の育成において,
 極めて重要である。

 したがって,
 こうした課題を
 総合的な学習の時間の探究課題として
 取り上げ,
 具体的な学習活動としていくこと
 には大きな意義がある。

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 なお,このことについては,第1章総則の第2の2「教科等横断的な視点に立った資質・能力の育成」の(2)と深く関わっている。

 
 
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