ウ 漢字と仮名を用いた表記,送り仮名の付け方,改行の仕方を理解して文や文章の中で使うとともに,句読点を適切に打つこと。
また,第3学年においては,日常使われている簡単な単語について,ローマ字で表記されたものを読み,ローマ字で書くこと。
漢字と仮名の表記,送り仮名の付け方,改行の仕方,句読点の打ち方,ローマ字の読み書きに関する国語の表記を理解し,使うことを示している。
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漢字と仮名とでは,音節との関係や書き表す語の種類など,文字としての性質や役割が異なっている。
漢字と仮名を用いた表記を理解するとは,
そのような
性質や役割の異なる漢字や仮名
を交ぜて書く
「漢字仮名交じり文」
という日本語の表記の仕方や
その利点
を理解することである。
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送り仮名の付け方について理解する際には,
個々の具体的な語の
送り仮名の付け方だけでなく,
活用語尾を送るという
送り仮名の原則的な付け方
についても理解を促し,
活用についての意識をもたせる
ようにすることが重要である。
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改行の仕方を理解して文や文章の中で使うとは,
段落の始め,会話部分などの
必要な箇所について
行を改めて書くことを示している。
また,
第1学年及び第2学年のウの
「かぎ(「 」)の使い方」
を受けて,
会話の部分などを改行して書くことが
習慣となるようにすること
も大切である。
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句読点を適切に打つことは,
第1学年及び第2学年のウの
「句読点の打ち方」を理解して
文や文章の中で使うこと
の発展である。
句読点は,文の構成と関係している。
特に読点は,
意味を明確に伝えるために,
文頭の接続詞などの後,
主語の後,
従属節の後,
並列する語の後
などに適切に打つことが求められる。
第3学年及び第4学年では,それらに加え,文を読みやすくまた分かりやすくするために,文脈に合わせて適切に打つことができるようにすることが求められる。
その際,「カ 主語と述語との関係,修飾と被修飾との関係,指示する語句と接続する語句の役割,段落の役割について理解すること。」と関連付けて指導することが有効である。
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ローマ字で表記されたものを読み,ローマ字で書くことは,
ローマ字での読み書き
について示したものである。
ローマ字表記が添えられた案内板やパンフレットを見たり,コンピュータを使ったりする機会が増えるなど,ローマ字は児童の生活に身近なものになっていることなどを踏まえ,第3学年で指導するものとする。
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日常使われている簡単な単語とは,
地名や人名などの固有名詞
を含めた,
児童が日常目にする簡単な単語
のことである。
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ローマ字の表記に当たっては,「ローマ字のつづり方」(昭和29年内閣告示)を踏まえることとなる。
ここでは,「一般に国語を書き表す際には第1表に掲げたつづり方によるものと」し,「従来の慣例をにわかに改めがたい事情にある場合に限り,第2表に掲げたつづり方によっても差し支えない」こととされている。
第1表(いわゆる訓令式)による表記の指導に当たっては,日本語の音が子音と母音の組み合わせで成り立っていることを理解することが重要である。
第2表(いわゆるヘボン式と日本式)による表記の指導に当たっては,例えば,パスポートに記載される氏名の表記など,外国の人たちとコミュニケーションをとる際に用いられることが多い表記の仕方を理解することが重要である。 |