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(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ア 言葉には,相手とのつながりをつくる働きがあることに気付くこと。

イ 話し言葉と書き言葉との違いに気付くこと。

ウ 文や文章の中で漢字と仮名を適切に使い分けるとともに,送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書くこと。

エ 第5学年及び第6学年の各学年においては,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むこと。

 また,当該学年の前の学年までに配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。

オ 思考に関わる語句の量を増し,話や文章の中で使うとともに,語句と語句との関係,語句の構成や変化について理解し,語彙を豊かにすること。

 また,語感や言葉の使い方に対する感覚を意識して,語や語句を使うこと。

カ 文の中での語句の係り方や語順,文と文との接続の関係,話や文章の構成や展開,話や文章の種類とその特徴について理解すること。

キ 日常よく使われる敬語を理解し使い慣れること。

ク 比喩や反復などの表現の工夫に気付くこと。

ケ 文章を音読したり朗読したりすること。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ア 言葉には,相手とのつながりをつくる働きがあることに気付くこと。

[第1学年及び第2学年]

ア 言葉には,事物の内容を表す働きや,経験したことを伝える働きがあることに気付くこと。

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[第3学年及び第4学年]

ア 言葉には,考えたことや思ったことを表す働きがあることに気付くこと。

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[第5学年及び第6学年]

ア 言葉には,相手とのつながりをつくる働きがあることに気付くこと。

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[中学校第1学年]

ア 言葉には,相手とのつながりをつくる働きがあることに気付くこと。

 第3学年及び第4学年のアを受けて,日常的に用いている言葉には,人間関係を構築する働きがあるということに気付くことを示している。

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 この指導事項は,言葉が果たす他者との良好な関係をつくる働きや特徴に気付くために,今回の改訂で新設したものである。

 挨拶などの日常会話において見られるように,言葉には,話し手と聞き手(送り手と受け手)の間に好ましい関係を築き,継続させる働きがある。

 このような言葉の働きに気付かせることが,中学校第2学年の「相手の行動を促す働きがあることに気付くこと」へと発展していく。

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 この指導事項は〔知識及び技能〕や〔思考力,判断力,表現力等〕に示す様々な内容に関連するが,例えば,〔知識及び技能〕の(1)オの「語感や言葉の使い方に対する感覚を意識して,語や語句を使うこと」との関連を図り,指導の効果を高めることが考えられる。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

イ 話し言葉と書き言葉との違いに気付くこと。

ウ 文や文章の中で漢字と仮名を適切に使い分けるとともに,送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書くこと。

[第1学年及び第2学年]

イ 音節と文字との関係,アクセントによる語の意味の違いなどに気付くとともに,姿勢や口形,発声や発音に注意して話すこと。

ウ 長音,拗(よう)音,促音,撥(はつ)音などの表記,助詞の「は」,「へ」及び「を」の使い方,句読点の打ち方,かぎ(「 」)の使い方を理解して文や文章の中で使うこと。

 また,平仮名及び片仮名を読み,書くとともに,片仮名で書く語の種類を知り,文や文章の中で使うこと。

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[第3学年及び第4学年]

イ 相手を見て話したり聞いたりするとともに,言葉の抑揚や強弱,間の取り方などに注意して話すこと。

ウ 漢字と仮名を用いた表記,送り仮名の付け方,改行の仕方を理解して文や文章の中で使うとともに,句読点を適切に打つこと。

 また,第3学年においては,日常使われている簡単な単語について,ローマ字で表記されたものを読み,ローマ字で書くこと。

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[第5学年及び第6学年]

イ 話し言葉と書き言葉との違いに気付くこと。

ウ 文や文章の中で漢字と仮名を適切に使い分けるとともに,送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書くこと。

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[中学校第1学年]

ア 音声の働きや仕組みについて,理解を深めること。

イ 話し言葉と書き言葉との違いに気付くこと。

 第1学年から第4学年までの,話し言葉と書き言葉に関する事項を発展させ,話し言葉と書き言葉,それぞれの特色や役割に気付くことを示している。

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 音声は,発せられた途端に消えていくので,話し言葉はそのままでは遡って内容を確認することができない。

 このことによって,複雑な構文や誤解されやすい同音異義語を避けるなど,様々な表現上の特質が生まれる。

 聞き手や場面の状況の影響を強く受けながら表現及び理解が進められるという特質もある。

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 書き言葉については,読み手が文や文章を繰り返し確認することができる。

 使用される語彙や,文及び文章の構造なども話し言葉と違いがある。

 また,意味の違いを漢字の使い分けで表すこともできる。

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 それぞれの特質に配慮した使い分けを身に付けるための基礎を養うことが大切である。

 こうした両者の違いについて気付かせることは,オの「語感や言葉の使い方に対する感覚を意識して,語や語句を使うこと」との関連が深い。

ウ 文や文章の中で漢字と仮名を適切に使い分けるとともに,送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書くこと。

 第3学年及び第4学年のウを受けて,文や文章の中で漢字や仮名を適切に使い分けたり,送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書いたりすることを示している。

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 漢字と仮名を適切に使い分けるとは,

 「漢字仮名交じり文」
 という日本語の表記の仕方
 を踏まえ,

 文や文章の
 読みやすさや意味の通りやすさ
 を考えて,
 漢字と仮名を適切に使い分ける
 ことである。

 その際,
 漢字の表意文字としての特徴と,
 仮名の表音文字としての特徴
 に気付いて
 使い分けることが大切になる。

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 送り仮名や仮名遣いについては,
 第3学年及び第4学年の内容
 を発展させ,
 文や文章の中で正しく書くことを
 求めている。

 オの
 「語句の構成」について理解すること
 と関連付けること
 が効果的である。

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 仮名遣いについては,

 例えば,
 「鼻血(はなぢ)」と「地面(じめん)」,
 「みずうみ(湖)」と「みかづき(三日月)」
 などの区別を付けるなどして,
 正しく表記できるようにすること
 を求めている。

 その際,「送り仮名の付け方」(昭和48年内閣告示)や,「現代仮名遣い」(昭和61年内閣告示)の内容を十分に踏まえ,児童の仮名遣いの実態などと関連を図ることが重要である。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

エ 第5学年及び第6学年の各学年においては,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むこと。

 また,当該学年の前の学年までに配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。

[第1学年及び第2学年]

エ 第1学年においては,別表の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)の第1学年に配当されている漢字を読み,漸次書き,文や文章の中で使うこと。

 第2学年においては,学年別漢字配当表の第2学年までに配当されている漢字を読むこと。

 また,第1学年に配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,第2学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。

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[第3学年及び第4学年]

エ 第3学年及び第4学年の各学年においては,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むこと。

 また,当該学年の前の学年までに配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。

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[第5学年及び第6学年]

エ 第5学年及び第6学年の各学年においては,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むこと。

 また,当該学年の前の学年までに配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。

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[中学校第1学年]

イ 小学校学習指導要領第2章第1節国語の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)に示されている漢字に加え,その他の常用漢字のうち300字程度から400字程度までの漢字を読むこと。

 また,学年別漢字配当表の漢字のうち900字程度の漢字を書き,文や文章の中で使うこと。

エ 第5学年及び第6学年の各学年においては,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むこと。

 また,当該学年の前の学年までに配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。

 第5学年及び第6学年においては,漢字を読むことについて,学年別漢字配当表の当該学年までに配当されている漢字を読むことを示している。

 また,漢字を書くことについては,当該学年の前の学年に配当されている漢字を書き,文や文章の中で使おうとする習慣を身に付けるようにするとともに,当該学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うようにすることを示している。

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 第5学年及び第6学年は,漢字による熟語などの語句の使用が一層増加する時期である。

 したがって,文や文章を書く際には,例えば,「収める」,「納める」,「修める」,「治める」などの同音異義語に注意するなど,漢字のもつ意味を考えて使う習慣が身に付くようにすることが重要である。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

オ 思考に関わる語句の量を増し,話や文章の中で使うとともに,語句と語句との関係,語句の構成や変化について理解し,語彙を豊かにすること。

 また,語感や言葉の使い方に対する感覚を意識して,語や語句を使うこと。

[第1学年及び第2学年]

オ 身近なことを表す語句の量を増し,話や文章の中で使うとともに,言葉には意味による語句のまとまりがあることに気付き,語彙を豊かにすること。

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[第3学年及び第4学年]

オ 様子や行動,気持ちや性格を表す語句の量を増し,話や文章の中で使うとともに,言葉には性質や役割による語句のまとまりがあることを理解し,語彙を豊かにすること。

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[第5学年及び第6学年]

オ 思考に関わる語句の量を増し,話や文章の中で使うとともに,語句と語句との関係,語句の構成や変化について理解し,語彙を豊かにすること。

 また,語感や言葉の使い方に対する感覚を意識して,語や語句を使うこと。

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[中学校第1学年]

ウ 事象や行為,心情を表す語句の量を増すとともに,語句の辞書的な意味と文脈上の意味との関係に注意して話や文章の中で使うことを通して,語感を磨き語彙を豊かにすること。

オ 思考に関わる語句の量を増し,話や文章の中で使うとともに,語句と語句との関係,語句の構成や変化について理解し,語彙を豊かにすること。

 また,語感や言葉の使い方に対する感覚を意識して,語や語句を使うこと。

 第3学年及び第4学年のオを受けて,思考に関わる語句の量を増したり,語句と語句との関係,語句の構成や変化について理解したりすることを通して語彙を豊かにすることや,語感を磨くことを示している。

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 思考に関わる語句とは,

 「しかし」のように
 情報と情報との関係を表す語句,

 「要するに」のように
 情報全体の中で
 その情報が
 どのような位置付けにあるのか
 を示唆する語句,

 「考える」,「だろう」のように
 文の中の述部などとして表れる
 思考そのものに関わる語句

 などを指す。

 また,
 「〜は〜より…」,
 「〜は〜に比べて…」
 のように
 複数の情報を比べる場合や,

 「〜が〜すると…」,
 「〜になった原因を考えてみると…」
 のように
 原因と結果の関係について
 述べる場合

 の言い方なども含まれる。

 これらの語句を,
 話や文章の中で使うことができる
 ようにすることが重要である。

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 語句と語句との関係には,

 類義語や対義語,
 上位語・下位語
 などがある。

 このような
 語句と語句との関係を
 理解することは,
 語感を高めたり,
 言葉の使い方に対する感覚を
 豊かにしたりする
 ことにもつながる。

 話や文章の中で,
 結び付きの強い語句同士が
 相互に関連し合い,
 文章の種類や内容を特徴付けている
 場合があること

 に気付くことも重要である。

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 語句の構成については,

 お米の「お」のような接頭語,
 お父さんの「さん」のような接尾語
 のほかに,
 複合語,略語,慣用語
 なども含んでいる。

 語句の変化については,

 例えば,
 「花+畑」で「ハナバタケ」
 というような音の変化,
 「帰る+道」で「帰り道」
 というような語形の変化
 などがある。

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 語彙を豊かにするとは,

 自分の語彙を
 量と質の両面から充実させること
 である。

 具体的には,

 意味を理解している語句
 の数を増やすだけでなく,
 話や文章の中で使いこなせる語句
 を増やすとともに,

 語句と語句との関係,
 語句の構成や変化
 などへの理解を通して,

 語句の意味や使い方
 に対する認識を深め,

 語彙の質を高めることである。

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 語感や言葉の使い方に対する感覚とは,

 言葉や文,文章について,
 その正しさや適切さを判断したり,
 美しさ,柔らかさ,リズム
 などを感じ取ったりする感覚
 のことである。

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 こうしたことを意識して,
 語や語句を使うためには,
 多くの文章を繰り返し読んで
 優れた表現に触れたり,
 自分の表現に生かしたりして,
 語感や言葉の使い方に関する感覚
 を養うことが重要である。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

カ 文の中での語句の係り方や語順,文と文との接続の関係,話や文章の構成や展開,話や文章の種類とその特徴について理解すること。

[第1学年及び第2学年]

カ 文の中における主語と述語との関係に気付くこと。

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[第3学年及び第4学年]

カ 主語と述語との関係,修飾と被修飾との関係,指示する語句と接続する語句の役割,段落の役割について理解すること。

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[第5学年及び第6学年]

カ 文の中での語句の係り方や語順,文と文との接続の関係,話や文章の構成や展開,話や文章の種類とその特徴について理解すること。

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[中学校第1学年]

エ 単語の類別について理解するとともに,指示する語句と接続する語句の役割について理解を深めること。

カ 文の中での語句の係り方や語順,文と文との接続の関係,話や文章の構成や展開,話や文章の種類とその特徴について理解すること。

 第3学年及び第4学年のカを受けて,語句の係り方や語順,文と文との接続,話や文章の構成や展開,種類について理解することを示している。

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 文の中での語句の係り方とは,

 主語と述語との関係,
 修飾と被修飾との関係
 に加え,
 文の書き出しと文末表現の関係
 などを含めた
 文の中の語句と語句との係り受け
 のことを指している。

 このうち,
 主語と述語との関係に着目して
 文の構成をみると,
 単文・重文・複文に分けることができる。

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 語順について理解するとは,

 述語が文末に位置する
 ことが多かったり,
 文の成分の順序が
 比較的柔軟であったりする
 日本語の語順の特徴
 を理解すること
 を指している。

 なお,外国語科においては,
第2の3(2)ウに
「(ア)児童が日本語と英語との語順等の違いや,関連のある文や文構造のまとまりを認識できるようにするために,効果的な指導ができるよう工夫すること。」
を示している。

 このことを踏まえ,指導に当たっては,外国語科における指導との関連を図り,相互に指導の効果を高めることが重要である。

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 文と文との接続の関係とは,

 前の文と後の文とのつながり
 のことである。

 どのようにつながるのか
 を明示する語句として,
 接続語などの接続する語句がある。

 文と文との関係を捉え,
 接続する語句を適切に選択すること
 が重要である。

 なお,
 文と文は
 接続する語句によってのみ
 つなげられるのではない。

 語句の係り方や語順が
 適切であること
 はもちろんのこと,
 書き出しや文末の言い回し,
 説明や描写のための語句の選択
 など様々な要因が関わっていること

 を理解し,
 適切に文と文とを
 つなげることができるようにする
 ことが重要である。

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 話や文章の構成や展開とは,

 「始め−中−終わり」,
 「序論−本論−結論」や
 頭括型,尾括型,双括型などの,
 話や文章の組立てや
 説明などにおける論の進め方
 のことである。

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 話や文章の種類とその特徴とは,

 紹介,提案,推薦,案内,解説,
 物語など,
 日常生活で
 児童が触れることの多い話や文章
 の種類とその特徴のことである。

 例えば,
 提案は,
 その内容が
 実現可能で具体的なものであること
 が求められる。

 また,
 推薦は,
 目的に応じて固有のよさを捉える
 などして,
 推薦する理由を明確にすること
 が求められる。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

キ 日常よく使われる敬語を理解し使い慣れること。

[第1学年及び第2学年]

キ 丁寧な言葉と普通の言葉との違いに気を付けて使うとともに,敬体で書かれた文章に慣れること。

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[第3学年及び第4学年]

キ 丁寧な言葉を使うとともに,敬体と常体との違いに注意しながら書くこと。

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[第5学年及び第6学年]

キ 日常よく使われる敬語を理解し使い慣れること。

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[中学校第1学年]

キ 日常よく使われる敬語を理解し使い慣れること。

 第3学年及び第4学年のキを受けて,日常よく使われる敬語を理解して使い慣れることを示している。

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 相手と自分との関係を意識しながら,尊敬語や謙譲語などの敬語について理解することが重要である。

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 敬語の役割や必要性を自覚してくる時期であるので,児童の日常生活の中で相手や場面に応じて適切に敬語を使うことに慣れるようにすることが重要である。

 例えば,初対面の相手や目上の相手などに対し,「いらっしゃる」,「おっしゃる」,「お帰りになる」などの敬語を使うことができるよう,学校行事や来客があった時などと関連させて指導することも考えられる。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ク 比喩や反復などの表現の工夫に気付くこと。

[第1学年及び第2学年]

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[第3学年及び第4学年]

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[第5学年及び第6学年]

ク 比喩や反復などの表現の工夫に気付くこと。

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[中学校第1学年]

オ 比喩,反復,倒置,体言止めなどの表現の技法を理解し使うこと。

ク 比喩や反復などの表現の工夫に気付くこと。

 表現の工夫とは,
 比喩や反復など
 修辞法に関する表現の工夫
 のことである。

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 比喩とは,

 あるものを別のものにたとえて
 表現することである。

 「まるで〜のようだ」
 などのように
 たとえであることを示す語句を伴う
 直喩
や,
 そのような語句を用いない隠喩
 などがある。

 反復とは,

 同一又は類似した表現を繰り返すこと
 である。

 連続したり
 間を置いたりして繰り返す
 など様々な場合がある。

 表現の工夫には,
 比喩や反復,倒置など
 様々なものがある。

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 これらの表現の工夫は,第1学年及び第2学年の児童が読んだり書いたりする文章中にも頻繁に見られる。

 第5学年及び第6学年においては,これまでに触れてきたこうした表現の工夫への気付きをまとめて整理することが求められる。

 このことが,中学校第1学年の〔知識及び技能〕の(1)「オ 比喩,反復,倒置,体言止めなどの表現の技法を理解し使うこと。」の指導へと発展していく。

 
 

(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ケ 文章を音読したり朗読したりすること。

[第1学年及び第2学年]

ク 語のまとまりや言葉の響きなどに気を付けて音読すること。

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[第3学年及び第4学年]

ク 文章全体の構成や内容の大体を意識しながら音読すること。

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[第5学年及び第6学年]

ケ 文章を音読したり朗読したりすること。

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[中学校第1学年]

ケ 文章を音読したり朗読したりすること。

 第5学年及び第6学年においては,文章の構成や内容を理解して音声化することに加え,自分の思いや考えが聞き手に伝わるように音読や朗読をすることが求められる。

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 音読では,

 これまでに身に付けてきた,
 声の大きさや抑揚,
 速さや間の取り方
 といった音読の技能を生かすことが
 重要である。

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 朗読は,

 読者として
 自分が思ったことや考えたこと
 を踏まえ,
 聞き手に伝えようと表現性を高めて,
 文章を声に出して読むことである。

 音読が,
 文章の内容や表現を
 よく理解し伝えること
 に重点がある
 のに対して,

 朗読は,
 児童一人一人が
 思ったり考えたりしたことを,
 表現性を高めて伝えること
 に重点がある。

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 指導に当たっては,例えば,〔思考力,判断力,表現力等〕の「B 書くこと」の「共有」に関する指導事項のカと関わらせたり,「C 読むこと」の「精査・解釈」,「考えの形成」に関する指導事項のウ,エ,オと関わらせたりすることが考えられる。

 
 
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