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ア 次のような知識及び技能を身に付けること。

(エ) 源平の戦い,鎌倉幕府の始まり,元との戦いを手掛かりに,武士による政治が始まったことを理解すること。

(シ) 遺跡や文化財,地図や年表などの資料で調べ,まとめること。

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イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。

(ア) 世の中の様子,人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して,我が国の歴史上の主な事象を捉え,我が国の歴史の展開を考えるとともに,歴史を学ぶ意味を考え,表現すること。

 この内容は,源頼朝(みなもとのよりとも)が平氏打倒の兵を挙げた頃から鎌倉に幕府が置かれた頃までの学習で身に付ける事項を示している。

 ここでは,源平の戦い,鎌倉幕府の始まり,元との戦いの三つの事象を取り上げる。

 
 

 アは,「知識及び技能」に関わる事項である。

 アの(エ)は,知識に関わる事項である。

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 源平の戦いについては,

力を付けてきた源氏と平氏が戦い,源義経(みなもとのよしつね)の働きもあって源氏が勝利し,大きな力をもつようになったことなどが分かることである。

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 鎌倉幕府の始まりについては,

朝廷から認められ全国に守護や地頭を置いた源頼朝(みなもとのよりとも)が鎌倉に幕府を開き,武士による政治の仕組みをつくり上げたことなどが分かることである。

 元との戦いについては,

北条時宗(ほうじょうときむね)が九州の御家人を中心に全国の武士を動員し,元の攻撃を退けたこと,幕府が全国的に力をもってきたことなどが分かることである。

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 これらのことを手掛かりに,鎌倉に幕府が置かれた頃,武士による政治が始まったことを理解できるようにする。

 アの(シ)は,技能に関わる事項である。

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 例えば,源平の戦いが行われた場所や鎌倉幕府が開かれた場所,守護や地頭の配置,元との戦いの様子を日本地図や世界地図などの資料で調べ,年表や白地図などにまとめることが考えられる。

 ここでは,地図などの資料で歴史上の出来事の位置や広がりなどを読み取る技能,調べたことを白地図や年表などに適切に整理する技能などを身に付けるようにすることが大切である。

 
 

 イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。

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 ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,源氏と平氏はどのような戦いをしたか,源頼朝(みなもとのよりとも)はどのような政治の仕組みを作ったかなどの問いを設けて,武士が台頭してきたことや源平の戦いの様子,鎌倉幕府の政治の仕組み,元との戦いについて調べ,これらの事象を関連付けたり総合したりして,この頃の世の中の様子を考え,文章で記述したり説明したりすることが考えられる。

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 実際の指導に当たっては,例えば,源平の戦いにおける源義経(みなもとのよしつね)の活躍の様子やエピソードを調べる学習,人物年表,エピソードから源頼朝(みなもとのよりとも)の業績について考える学習,元との戦いの様子から武士の戦いの様子を調べる学習などが考えられる。

 
 
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