cosnavi.jp

ア 次のような知識及び技能を身に付けること。

(オ) 京都の室町に幕府が置かれた頃の代表的な建造物や絵画を手掛かりに,今日の生活文化につながる室町文化が生まれたことを理解すること。

(シ) 遺跡や文化財,地図や年表などの資料で調べ,まとめること。

--------------------------------

イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。

(ア) 世の中の様子,人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して,我が国の歴史上の主な事象を捉え,我が国の歴史の展開を考えるとともに,歴史を学ぶ意味を考え,表現すること。

 この内容は,京都の室町に幕府が置かれた頃の学習で身に付ける事項を示している。

 ここでは,代表的な建造物や絵画を取り上げる。

 
 

 アは,「知識及び技能」に関わる事項である。

 アの(オ)は,知識に関わる事項である。

--------------------------------

 京都の室町に幕府が置かれた頃の代表的な建造物については,

足利義満(あしかがよしみつ)は金閣を,足利義政(あしかがよしまさ)は銀閣を,それぞれ建てたこと,それらは現在も保存されていること,銀閣の東求堂の書院造といわれる部屋のつくりには,ふすまや畳,違い棚などが作られていたこと,それらは現在の和風建築に生かされていることなどが分かることである。

--------------------------------

 京都の室町に幕府が置かれた頃の代表的な絵画については,

雪舟(せっしゅう)により我が国の水墨画を代表する作品が生み出されたこと,それらの中には国宝に指定され現在も保存されているものがあること,水墨画は現在も人々に親しまれていることなどが分かることである。

--------------------------------

 これらのことを手掛かりに,京都の室町に幕府が置かれた頃,今日の生活文化につながる室町文化が生まれたことを理解できるようにする。

 アの(シ)は,技能に関わる事項である。

--------------------------------

 例えば,金閣や銀閣などの建造物を比較したり,雪舟(せっしゅう)によって描かれた水墨画の複数が国宝に指定されていることやそれらを鑑賞してその独自性やよさを調べたりして,まとめることが考えられる。

 ここでは,写真や絵画などの資料を比べたり結び付けたりして,文化に関する情報を適切に読み取る技能,調べたことをまとめる技能などを養うようにすることが大切である。

 
 

 イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。

--------------------------------

 ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,誰がつくった建造物か,誰が描いた絵画か,この頃の文化にはどのような特色があるか,今に受け継がれているものにどのようなものがあるかなどの問いを設けて,金閣や銀閣などの建造物や水墨画などの絵画や今に受け継がれる文化について調べ,これらの事象を関連付けたり総合したりして,この頃の文化の特色を考え,文章で記述したり説明したりすることが考えられる。

 実際の指導に当たっては,例えば,書院造の影響を受けている伝統的な家屋を観察して,この頃の文化に関心をもつようにすることなどが考えられる。

 また,この頃に生まれた能,茶の湯,生け花,盆踊りなども,今なお多くの人々に親しまれていることを関連的に取り上げることも考えられる。

 
 
→ 小学校社会編 目次
→ 中学校社会編 目次
→ 小学校学習指導要領(2017)目次
→ 学習指導要領ナビ
トップページ