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(7) 数量の関係を表す式に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のような知識及び技能を身に付けること。

(ア) 数量の関係を表す式について理解するとともに,数量を□などを用いて表し,その関係を式に表したり,□などに数を当てはめて調べたりすること。

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 イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。

(ア) 数量の関係に着目し,数量の関係を図や式を用いて簡潔に表したり,式と図を関連付けて式を読んだりすること。

 問題場面を式に表したり,式を図に読み取ったりすることについては,第1学年の加法の指導に始まり,減法,乗法及び除法の場面においてそれぞれ段階的に進めてきている。

 そして,式は数量や数量の関係を簡潔,明瞭,的確に表すことができる数学的表現であることを指導している。

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 第3学年では,逆思考になるような問題の解決において,未知の数量を□として式に表したり,□に当てはまる数の求め方を図に表したりして考察させる。

 また,加法と減法,乗法と除法の相互関係についても,式と図を関連付けて説明し,捉えられるようにすることがねらいである。

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 この学習は,数量の関係を四則混合の式や,( )や□,△を用いた式で,簡潔に,又は一般的に表す第4学年の考察に生かされるものである。

 
 

 第2学年では,加法や減法についての理解を深めることに関連して,「内容の取り扱い」で,( )や□などを用いることができることになっている。

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 第3学年では,問題を解決するために,未知の数量を□などの記号を用いて表現することにより,問題場面どおりに数量の関係を立式し,□に当てはまる数を調べることができるようにする。

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 □などの記号については,未知の数量を表す記号として用いる場合と変量を表す記号として用いる場合とに大きく分けられる。

 第3学年では,未知の数量を表す記号として用いる場合を中心に指導し,□などの記号を用いて立式することができるようにする。

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 指導に当たっては,□などを数をかく場所としてはじめに扱い,次第に未知の数量を表す記号などとしても扱い,文字としての役割をもつ□などについての理解が深まるよう配慮する必要がある。

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 □に当てはまる数を調べることについては,例えば,□+8=17 という式について,□の中に1,2,3,…と順に数を当てはめていく方法,およその見当を付けて8,9と当てはめていく方法などがある。

 さらに,手際のよい方法として,四則計算の相互の関係を基に逆算で求める方法がある。

 このような活動に十分に取り組ませていく中で,□の表す数が9であるということだけでなく,□+8という式そのものが17 という一つの数量を表しているとみることができるようにすることが大切である。

 
 

 第3学年では,式の指導において,具体的な場面に対応させながら,数量や数量の関係に着目して,式を用いて簡潔に表すことができるようにする。

 そして,式が表している場面などの意味を読み取ったり,式を用いて考えを伝え合ったり,式で処理したりするなどして式を使いこなし,式のよさを実感できるようにする。

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 図の指導においても,数量や数量の関係に着目して,図を用いて表すこと,図に表された数量の関係を読み取ること,図を用いて考えを伝え合うことなどができるようにする。

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 指導に当たっては,図に表された数量の関係を読み取ってそれを式に表したり,式に表された数量の関係を読み取ってそれを図に表したりする数学的活動を通して,式と図を関連付けることができるようにすることが大切である。

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 また,加法と減法との相互関係,乗法と除法の相互関係についても理解を深め,それらの意味を式と図を関連付けながら説明することができ,問題解決に生かせるようにすることが大切である。

 
 
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