cosnavi.jp |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
算数編 |
第3章 各学年の内容 |
第3節 第3学年の目標及び内容 |
2 第3学年の内容 |
B 図形 |
B(1)二等辺三角形,正三角形などの図形 |
小学校 学習指導要領 【本文】 |
(1) 図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。 -------------------------------- ア 次のような知識及び技能を身に付けること。 (ア) 二等辺三角形,正三角形などについて知り,作図などを通してそれらの関係に次第に着目すること。 (イ) 基本的な図形と関連して角について知ること。 (ウ) 円について,中心,半径,直径を知ること。また,円に関連して,球についても直径などを知ること。 -------------------------------- イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。 (ア) 図形を構成する要素に着目し,構成の仕方を考えるとともに,図形の性質を見いだし,身の回りのものの形を図形として捉えること。 |
(内容の取扱い) (6) 内容の「B図形」の(1)の基本的な図形については,定規,コンパスなどを用いて,図形をかいたり確かめたりする活動を重視するとともに,三角形や円などを基にして模様をかくなどの具体的な活動を通して,図形のもつ美しさに関心をもたせるよう配慮するものとする。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
第2学年では四角形や三角形,正方形や長方形などについて,これらを構成する直線や直角などに着目することで,図形を弁別することを指導してきた。 -------------------------------- 第3学年では,図形を構成する要素の関係に着目し,辺の長さの相等や角の大きさの相等に着目して正三角形や二等辺三角形について知るとともに,角についても知ることをねらいとしている。 また,図形を構成する要素に着目し,さらにその観点を他の図形にも用いようとする態度を養う。 -------------------------------- ここで育成される資質・能力は,第4学年での平行四辺形,ひし形,台形などの考察に生かされるものである。 |
(イ) 角 |
第2学年では,直角について指導している。 第3学年では,一つの頂点から出る2本の辺が作る形を角ということを指導する。 本学年では第2学年までに〔測定〕領域で確かなものとなった数学的な見方・考え方を働かせて角の大きさを比べることができるようにする。 ここでは実際に紙を切り抜いて作った二等辺三角形や正三角形について,長さの等しい辺を重ねるように折ることによって,二つの角の大きさがぴったり重なり,それらが等しいことを確かめることなどを指導する。 なお,角の大きさの単位及び角の大きさの単位を用いた測定については,第4学年で指導する。 |
(ウ) 円,球 |
円と球については,第1学年で,まるい形,ボールのような形として捉えてきている。 第3学年では,観察,分類,構成,作図などの活動を通して円について,また,観察を通して球について理解できるようにする。 -------------------------------- 円については,右の図のように,円周上のどの点も中心から等距離にあることが分かるようにする。 -------------------------------- そして,半径は中心から円周まで引いた直線と約束する。 直径については,中心を通り,円周から円周まで引いた直線と約束する。 -------------------------------- さらに,作図などを通して,半径や直径は無数にあることに気付かせる。 紙で作った円を折って円の中心を見付けたり,コマ作りをしたりするなどの活動も,円の性質に気付いていくために有効である。 そして,円による模様作りなどを行い,コンパスの操作に慣れさせるとともに,円のもつ美しさに触れるようにする。 -------------------------------- また,この内容に関連してコンパスを用いるが,コンパスは単に円をかくだけでなく,等しい長さを測り取ったり移したりすることができる道具で,長さを比べたりする場面などでも活用できる。 -------------------------------- 球については,球を平面で切ると切り口はどこも円になること,球をちょうど半分に切った場合の切り口が最大になることなどを模型の操作や観察を通して理解させる。 -------------------------------- また,ボールなどの球の直径の大きさは,ボールを直方体などの立体ではさむなどの活動によって調べることができる。 これらの円や球について指導する際には,児童の身の回りにある楕円状の物や卵型のものも用いて,円や球と丸い形の区別を明確化することが大切である。 |
関連場所へジャンプ |
→ 小学校算数編 目次 |
→ 中学校数学編 目次 |
→ 小学校学習指導要領(2017)目次 |
→ 学習指導要領ナビ トップページ |