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(2) 時刻と時間に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のような知識及び技能を身に付けること。

(ア) 秒について知ること。

(イ) 日常生活に必要な時刻や時間を求めること。

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イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。

(ア) 時間の単位に着目し,時刻や時間の求め方について考察し,日常生活に生かすこと。

 第2学年までに,時刻を読んだり,単位の関係を理解したりして,時刻や時間を日常生活に関連付けられるように指導してきた。

 第3学年では,時間の単位に着目し,日常生活の中で必要になる時刻や時間を捉える際に,数学的な見方・考え方を働かせ,日常生活に必要な時刻や時間を求めることを主なねらいとしている。

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 第3学年の時刻と時間の学習では,児童が秒への関心をもち,体験を通して,必要になる時刻や時間を測定して表したり,必要な時刻や時間の求め方を考察したりしようとする態度を養う。

 ここで育成する資質・能力は,日常生活に必要な時刻や時間を求めることや第5学年の速さの考察に生かされるものである。

 
 

 時間の単位として,秒を指導する。

 また,1分間が60秒という関係を指導し,それを用いることができるようにする。

 秒という単位が,日常のどのような場面で用いられているかについて指導することも大切である。

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 時間(秒)という量は,長さ,かさ,広さと違って,直接目で見ることができないために捉えにくく,基準の大きさを決めて,それを単位にして測るという操作を直接行うことは難しい。

 「秒」については,10秒や60秒というまとまった時間の中で「1秒」が幾つ分あるのかを意識し,時間について理解できるようにすることが大切である。そのことに関連して,例えば,時計の秒針の動きや,

=60 に設定したメトロノームに合わせて手をたたいたり,数を数えたりするなどして,1秒の長さについての感覚を養うことが考えられる。

 また,何秒間,目を閉じて片足で立っていられるか,10秒間で平仮名を何文字書けるか,60秒間で何回呼吸するかなどを測定させ,ストップウォッチに親しませながら「秒」を実感を伴うように体験することも必要である。

 このように,「秒」を運動などの活動と結び付けたりすることを通して,その量の感覚を捉えるようにしていく。

 
 

 ここでは,日常生活で必要となる場合について,時刻や時間を求めることができるようにする。

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 日常生活で必要となる時間については,例えば,家から学校まで歩いてかかる時間や読書にかかる時間などである。

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 時刻や時間を求めることについては,実際に時計の模型の針を動かし,針が進んだ目盛りの数を数えたり,数直線上に表された時刻や時間を読んだりすることを指導する。

 その際,正時(分や秒の端数の付かない時刻)や正午を区切りとして考えることにも触れることが考えられる。

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 計算によって求める場合には,日常生活で必要となる場面で指導するようにし,いたずらに複雑な単位の換算は避けるようにする。

 
 

 時間の適切な単位を用いて,時刻や時間を求めることについては,日常生活における時間の経過を捉えて考えることが大切である。

 例えば,時計の長針が1周を超えたり正時をまたいだりする時刻や時間を求めることについては,模型の時計の針の動きを観察したり,数直線上の目盛りやその間について観察させたりすることを通して考えさせることが大切である。

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