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小学校 学習指導要領 【解説】 |
算数編 |
第3章 各学年の内容 |
第3節 第3学年の目標及び内容 |
2 第3学年の内容 |
D データの活用 |
D(1)表と棒グラフ |
小学校 学習指導要領 【本文】 |
(1) データの分析に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。 -------------------------------- ア 次のような知識及び技能を身に付けること。 (ア) 日時の観点や場所の観点などからデータを分類整理し,表に表したり読んだりすること。 (イ) 棒グラフの特徴やその用い方を理解すること。 -------------------------------- イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。 (ア) データを整理する観点に着目し,身の回りの事象について表やグラフを用いて考察して,見いだしたことを表現すること。 |
(内容の取扱い) (8) 内容の「Dデータの活用」の(1)のアの(イ)については,最小目盛りが2,5又は20,50 などの棒グラフや,複数の棒グラフを組み合わせたグラフなどにも触れるものとする。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
第2学年では,身の回りにある数量を分類整理し,簡単な表やグラフを用いて表して,事象について考察することを指導してきている。 -------------------------------- 第3学年では,これらの指導を基にして,身の回りにある事象について観点を定め,データを分類整理して表やグラフに表し,データの特徴を捉え考察したり,見いだしたことを表現したりできるようにすることをねらいとしている。 -------------------------------- ここで育成される資質・能力は,第4学年で学習する二次元の表や折れ線グラフを用いて分析することに生かされるものである。 |
(イ) 棒グラフの特徴と用い方 |
第2学年までのグラフについての指導を基に,第3学年では,棒グラフについて,数量の大小や差などを読むことに加えて,最大値や最小値を捉えたり,項目間の関係,集団のもつ全体的な特徴などを読み取ったりすることができるようにすることをねらいとしている。 その際,表と関連付けながら,児童が見いだしたことを表現することを通して,データの中の数量の大きさの違いを一目で捉えることができるという棒グラフの特徴についても気付くことができるようにする。 -------------------------------- 指導に当たっては,児童の分かりやすく表そうとする工夫を生かしながら,項目の取り方や並べ方,表題の付け方などについて正しく指導する必要がある。 -------------------------------- また,目盛りの付け方,読み方については,ものさしを用いた測定のときの手続きや数直線の目盛りの付け方を生かす指導とも関連して,最小目盛りが1,10,100 に当たるものを中心とし,「内容の取扱い」の(8)にあるように,目的によっては最小目盛りが2,5又は20,50 などに当たるものについても,読んだりかいたりできるようにする。 -------------------------------- その際,同じグラフを異なる目盛りの付け方で表した複数のグラフを比較したり,何種類かのグラフ用紙の中から適切な用紙を選択したりする活動を通して,グラフ用紙の大きさなどに応じて目盛りの付け方を工夫し,目的にあった目盛りを用いることができるようにする。 -------------------------------- また,「内容の取扱い」の(8)には,「複数の棒グラフを組み合わせたグラフなどにも触れるものとする」と示している。 一つの観点で作成した表を組み合わせた表について棒グラフに表す際,複数の棒グラフを組み合わせたグラフができることにも気付かせ,このような棒グラフを読むことができるようにする。 |
身の回りの事象について表やグラフを用いて考察すること |
身の回りの事象について表やグラフを用いて考察するとは,自分たちの生活する身の回りの様々な事象における,解決したい問題に応じて定めた観点によって,データを表に分類整理したり,グラフにまとめたりすることで特徴や傾向を捉え考察することである。 -------------------------------- 例えば,遊び調べのデータについて,学級ごとに好きな遊びに違いはあるのかを分析するという観点で,下のように表に分類整理したり棒グラフに表したりすることで,どちらのクラスも「ハンカチ落とし」や「いす取りゲーム」は好きな人が多いといった特徴を捉えることができ,その背景として例えば「室内で皆が遊べる遊びは,ほかにあまりないからだろう。」といった考察をしていくようにする。 |
見いだしたことを表現すること |
見いだしたことを表現するとは,表やグラフから特徴や傾向を捉えたり,考察したりしたことを,表のどの部分から,あるいはグラフのどの部分からそのように考えたりしたのかを,ほかの人にも分かるように伝えることである。 -------------------------------- その際,部分と部分や,複数のグラフを比べ,同じところや似ているところ,少し違うところや大きく違うところなどを見いだし,表現できるようにするとともに,伝え合うことで様々な考えがあることに気付くことができるようにする。 -------------------------------- 上の例では,適切なグラフを用いてそのグラフを示しながら,ハンカチ落としが全体的に人気があることや,ハンカチ落としとかくれんぼはクラスによって違いがあることなどを学級内で発表して伝えることなどができる。 |
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