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(3) ものの位置に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のような知識及び技能を身に付けること。

(ア) ものの位置の表し方について理解すること。

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イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。

(ア) 平面や空間における位置を決める要素に着目し,その位置を数を用いて表現する方法を考察すること。

 ものの位置については,第1学年で前後,左右,上下などの言葉で表すことについて指導している。

 これを受けて第4学年では,平面上にあるものの位置については二つの要素で,また,空間の中にあるものの位置の表し方について三つの要素で特定できることを知り,その位置を表現するには数をどのように活用すればよいかを考察することをねらいにする。

 
 

 平面の上にあるものの位置を表すには,横と縦の二つの要素が必要になることを理解する。

 体育館の床に旗を置く場合,体育館の四隅の一点を基にして,横に3m,縦に4m進むことを,例えば(横3m,縦4m)のように表せることを知る。

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 また,空間の中にあるものの位置を表すには,横,縦,高さの三つの要素が必要になることを理解する。

 教室を直方体と考えれば,天井からつり下げた飾りが,床の四隅の一点を基にして,横に3m,縦に4m,高さ2mの位置にある場合,例えば(横3m,縦4m,高さ2m)のようにして表せることを理解する。

 
 

 平面上の位置を表すには,どのような要素に着目すればよいかを考える。

 例えば,下駄箱の位置を特定するには,どのようにすればよいかを考えてみる。

 そうすると,まずは基準となる位置をどこかに定める必要があることが分かる。

 そして,基準となる位置から,幾つ目にあるかを考える必要がある。

 一列しかない場合は,右から何番目といった一つの要素だけで表すことができるが,左右,上下の平面的な広がりがあるときは,一つの要素だけでは表せない。

 そこで,左右,上下の二つの方向から表現していく必要性があることに気付く。

 そして,下駄箱の位置で用いた考えを発展させることで,平面上の位置を定める方法が見えてくる。

 すなわち,基準点を定め,縦,横の2方向からどのくらいの距離にあるかに着目するのである。

 何番目という順序数を長さへと広げたことになる。

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 さらに,3次元の位置についても,発展的に考えていくことができる。

 平面上での位置の定め方から類推し,縦,横,高さの3方向からどのくらいの距離にあるのかによって,その位置が特定できることを導くことができる。

 
 
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