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小学校 学習指導要領 【解説】 |
算数編 |
第3章 各学年の内容 |
第4節 第4学年の目標及び内容 |
2 第4学年の内容 |
D データの活用 |
D(1)データの分類整理 |
小学校 学習指導要領 【本文】 |
(1) データの収集とその分析に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。 -------------------------------- ア 次のような知識及び技能を身に付けること。 (ア) データを二つの観点から分類整理する方法を知ること。 (イ) 折れ線グラフの特徴とその用い方を理解すること。 -------------------------------- イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。 (ア) 目的に応じてデータを集めて分類整理し,データの特徴や傾向に着目し,問題を解決するために適切なグラフを選択して判断し,その結論について考察すること。 |
(内容の取扱い) (9) 内容の「Dデータの活用」の(1)のアの(ア)については,資料を調べるときに,落ちや重なりがないようにすることを取り扱うものとする。 (10) 内容の「Dデータの活用」の(1)のアの(イ)については,複数系列のグラフや組み合わせたグラフにも触れるものとする。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
第3学年までは,文字情報として得られる「質的データ」や数値情報として得られる「量的データ」について簡単な表に分類整理することや,棒グラフなどを用いて大小を比べることを学んできている。 -------------------------------- 第4学年では,目的に応じてデータを集めて分類整理し,特徴や傾向に着目して,適切なグラフを選択して表すことで判断したり,結論について考察したりすることができるようになることをねらいとしている。 また,その過程でデータを二つの観点から分類整理した二次元の表に表して分析したり,時間変化に沿って得られた「時系列データ」について折れ線グラフに表して,時間的変化を分析したりできるようになることをねらいとしている。 -------------------------------- この内容は,第5学年での円グラフや帯グラフの学習の素地となるものである。 また,折れ線グラフに表したり読み取ったりすることは関数的な関係を捉えることにも通じるため「変化と関係」の学習にも関連する。 |
(イ) 折れ線グラフの特徴と用い方 |
「C変化と関係」領域では,関数的な関係を表すことに関して折れ線グラフを指導している。 「Dデータの活用」領域においては,時間の経過に伴って,データがどのように変化するかを表すために折れ線グラフを用いている。 一般的には横軸に時間経過,縦軸にデータの値を記入し,各時間に相当する大きさを点で表し,それを折れ線で結んで変化を表す。 -------------------------------- 指導に当たっては,折れ線グラフについて,紙面の大きさや目的に応じて,適切な一目盛りの大きさやグラフ全体の大きさを決めることができるようにする。 その際,同じグラフであっても,折れ線グラフの縦軸の幅を変えることなどによって,見え方が異なることに気付かせるようにする。 -------------------------------- また,「内容の取扱い」の(10)では,「複数系列のグラフや組み合わせたグラフにも触れるものとする」と示している。 ここで取り扱う複数系列のグラフや組み合わせたグラフについては,例えば,気温の変化を折れ線グラフで表し,太陽のかげの長さを棒グラフで表したり,二つの地域の気温の変化を一つのグラフ用紙に表したりするなどである。 このように二つの種類のグラフを組み合わせたものについても扱い,特徴を読み取れるようにする。 |
データの特徴や傾向に着目し,問題を解決するために適切なグラフを選択して判断すること |
各々の観点で集めたデータを,どのように整理して表せば問題に対する結論を出しやすいかを考える。 -------------------------------- 第3学年までに学習している一次元の表や,絵グラフ,棒グラフだけでなく,二次元の表や折れ線グラフについても知り,それらから適切なグラフや表を選択する。 -------------------------------- 先の例は質的データであり,各々を一次元の表にまとめることで特徴や傾向をつかみ,結論を導くことができるが,二次元の表にまとめると新たな結論も見いだせる。 -------------------------------- また,グラフに表す場合,この例は時系列データではないので折れ線グラフでなく,棒グラフを用いる方が適当であると判断し,棒グラフを選択することになる。 一次元の表から棒グラフをかくことや,二次元の表からは複数の棒グラフを組み合わせたグラフをかくことで,その特徴を表すことができる。 |
結論について考察すること |
こうして集めたデータを分類整理し,表やグラフなどに表して導いた結論が,問題の解決にかなうものであるのかどうか,また結論は誤りではないか,ということを考察する。 結論が誤りかどうかは,データの集め方や他との比較を考えることで考察しやすくなる。 -------------------------------- 例えば先の例では,怖い本だけでなく図書室の利用者数に男女のかたよりがあるのではないか,といったことや,ほかの本と比べずに人気があるかどうか判断してよいか,といったようなことである。 |
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