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(2) 整数及び小数の表し方に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のような知識及び技能を身に付けること。

(ア) ある数の10倍,100倍,1000倍,1/10,1/100 などの大きさの数を,小数点の位置を移してつくること。

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イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。

(ア) 数の表し方の仕組みに着目し,数の相対的な大きさを考察し,計算などに有効に生かすこと。

 第4学年では億や兆の単位について知り,数のまとまりに着目し,整数の表し方に関して指導してきた。

 また,小数についても数のまとまりに着目して,数の範囲を1/100 の位などに拡張し,小数も整数と同じ十進数であることを指導してきた。

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 第5学年では,整数と小数がともに十進位取り記数法によって表されているという観点に立って,十進数としての特徴をまとめて理解できるようにし,そのよさに気付き,学習したことを生活や学習などに能率よく用いる態度を養う。

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 ここで育成される資質・能力は,整数や小数,分数の計算を効率よくする際などに生かされるものである。

 
 

 整数,小数の10倍,100倍,1000倍,1/10,1/100 などの大きさの数は,位の移動によってつくることができる。

 第5学年では,10倍,100倍,…したときの位の移動は,小数点の移動とも捉えることができるようにする。

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 十進位取り記数法の特徴についてまとめるとき,小数点の位置を移動して,10倍,100倍,1000倍,1/10,1/100 などの大きさの数をつくることを指導する。

 十進数では,小数点が1桁右に移ると10倍の大きさを表し,1桁左へ移ると1/10 の大きさを表す。

 そこで,10倍,100倍,1000倍,1/10,1/100 などの大きさの数を,小数点の移動などによってつくることができる。

 必要に応じて,1/1000 の大きさの数もつくることができる。

 こうした数の大きさの関係を調べる際には,形式的な操作のみを行うのではなく,数の大きさや数の構成についての感覚を豊かにするよう配慮することが大切である。

 
 

 整数,小数の乗法及び除法の計算の際には,10倍,100倍,1000倍,1/10,1/100 などの大きさの数は,小数点の移動などによってつくることができるということを用いて計算の結果を考えることができる。

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 10倍,100倍,…したときの位の移動は,小数点の移動とも捉えることができる。

 このことを十進位取り記数法の考えと関連付けられるようにすることが大切である。

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 例えば,24.85÷100 のような計算の場合,筆算をするのではなく,1/100 の大きさの数は小数点が左へ二つ移動することから 0.2485 であると計算の結果を考えることができるようにする。

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 概算などに際してもこの考え方が十分用いられるように指導することが必要である。

 
 
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