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小学校 学習指導要領 【解説】 |
算数編 |
第3章 各学年の内容 |
第5節 第5学年の目標及び内容 |
2 第5学年の内容 |
B 図形 |
B(1)平面図形の性質 |
小学校 学習指導要領 【本文】 |
(1) 平面図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。 -------------------------------- ア 次のような知識及び技能を身に付けること。 (ア) 図形の形や大きさが決まる要素について理解するとともに,図形の合同について理解すること。 (イ) 三角形や四角形など多角形についての簡単な性質を理解すること。 (ウ) 円と関連させて正多角形の基本的な性質を知ること。 (エ) 円周率の意味について理解し,それを用いること。 -------------------------------- イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。 (ア) 図形を構成する要素及び図形間の関係に着目し,構成の仕方を考察したり,図形の性質を見いだし,その性質を筋道を立てて考え説明したりすること。 |
(内容の取扱い) (2) 内容の「B図形」の(1)については,平面を合同な図形で敷き詰めるなどの操作的な活動を重視するよう配慮するものとする。 (3) 内容の「B図形」の(1)のアの(エ)については,円周率は3.14 を用いるものとする。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
第4学年では,四角形を構成する要素である辺どうしの平行,垂直といった位置関係に加えて,構成する要素どうしの相等関係を基に分類し,平行四辺形,ひし形,台形について学習してきた。 また,例えば正方形や二等辺三角形を真ん中で二つに切ると,形も大きさも同じ図形ができることを経験してきている。 -------------------------------- 第5学年では,図形を構成する要素及び図形間の関係に着目して,図形の構成の仕方を考えたり,図形の性質について更に考察したりすることをねらいとしている。 図形の合同については,図形間の関係に着目し,与えられた図形と合同な図形をいかに構成すればよいかを考察する。 多角形については,図形を構成する辺や角などの要素に着目して図形を弁別する。 正多角形や円については,図形を構成する要素,並びに,図形を構成する要素の関係に着目することで,図形の性質を考察する。 具体的には,円では直径と円周の長さに着目する。 そして,見いだした性質について,筋道を立てて考え説明できるようにする。 -------------------------------- 図形の合同や多角形の角についての性質は,中学校第2学年において更に深めて学習することになる。 |
(イ) 多角形についての簡単な性質 |
多角形とは,三つ以上の直線で囲まれた図形である。例えば,6本の直線で囲まれた図形を,六角形という。 -------------------------------- ある図形について,いつでも成り立つような事柄がある。そうしたものを図形の性質という。 例えば,三角形については,どんな三角形でも,三つの角の大きさを加えると180度になる。 これは,三角形のもつ性質である。 また,四角形については,どんな四角形でも,四つの角の大きさを加えると360度になる。 これは,四角形のもつ性質である。 この性質は,三角形の三つの角の大きさを加えると180度になるという性質を用いて説明することができる。 さらに,五角形についても,三角形のこの性質を用いると,五つの角の大きさを加えると540度になることが分かる。 このように,三角形や四角形など多角形の性質について理解できるようにする。 |
(ウ) 正多角形 |
辺の長さが全て等しく,角の大きさが全て等しい多角形を,正多角形という。正三角形や正方形は,正多角形である。 -------------------------------- 正多角形には,円の内側にぴったり入る(円に内接する),円の外側にぴったり接する(円に外接する)などの性質がある。 -------------------------------- 例えば,円に内接する正八角形の頂点と円の中心とを結んでできる八つの三角形は,二等辺三角形であり,全て合同である。 また,六つの合同な正三角形を一つの頂点が共通になるように並べると,正六角形ができる。 円周をその円の半径の長さで区切っていくことによってできる形は,半径と等しい長さを一辺にもつ正六角形になる。 -------------------------------- このように,正多角形について円と組み合わせて作図をしたり,正多角形についての性質を,円の性質と関連付けて理解できるようにする。 -------------------------------- なお,第3の「指導計画の作成と内容の取扱い」の2の(2)では次のように書かれている。 -------------------------------- 「数量や図形についての感覚を豊かにしたり,表やグラフを用いて表現する力を高めたりするなどのため,必要な場面においてコンピュータなどを適切に活用すること。 また,第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には,児童の負担に配慮しつつ,例えば第2の各学年の内容の〔第5学年〕の「B図形」の(1)における正多角形の作図を行う学習に関連して,正確な繰り返し作業を行う必要があり,更に一部を変えることでいろいろな正多角形を同様に考えることができる場面などで取り扱うこと。」 -------------------------------- これは,正多角形の学習に関連して,児童の負担に配慮し,コンピュータを活用して正多角形の作図をするプログラミングを体験することができることを示している。 |
(エ) 円周率 |
円については,第3学年で,円の中心,半径,直径などについて指導してきている。 第5学年では,円周率の意味を指導する。 -------------------------------- 円について直径の長さと円周の長さとの間に何か関係がありそうだと気付かせ,円周の長さは直径の長さの何倍になるかとの見通しを立てさせる。 例えば,円に内接する正六角形と円に外接する正方形を利用すれば,円周の長さは,正六角形の周りの長さ(半径の6倍)より大きく,正方形の周りの長さ(直径の4倍)より小さいという見通しをもつことができる。 実際に幾つかの円について,直径の長さと円周の長さを測定するなどして帰納的に考えることにより,どんな大きさの円についても,円周の長さの直径の長さに対する割合が一定であることを理解できるようにする。 この割合のことを円周率という。 -------------------------------- 円周率を指導することにより,直径の長さから円周の長さを,また,逆に円周の長さから直径の長さを計算によって求めることができるなど,直径の長さ,円周の長さ,円周率の関係について理解できるようにする。 -------------------------------- また,「内容の取扱い」の(3)では, |
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