cosnavi.jp

(2) 立体図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

--------------------------------

ア 次のような知識及び技能を身に付けること。

(ア) 基本的な角柱や円柱について知ること。

--------------------------------

イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。

(ア) 図形を構成する要素に着目し,図形の性質を見いだすとともに,その性質を基に既習の図形を捉え直すこと。

〔用語・記号〕 底面 側面

 立体図形としては,第4学年で,立方体,直方体について,それを構成する要素(辺,面)に着目し,それらの平行及び垂直の関係について考察してきた。

 そして,立体図形を平面上にいかに表現するか,また逆に,平面上に表現された図からいかに立体図形を構成できるかを考察するとともに,日常の事象を図形の性質から捉え直してきている。

 これを受けて,第5学年では,角柱,円柱について指導する。

 図形を構成する要素である底面,側面に着目し,図形の性質を見いだすとともに,その性質を基に既習の図形を捉え直すことをねらいにしている。

 さらに,角錐,円錐については,中学校第1学年において指導される。

--------------------------------

 なお,〔用語・記号〕では,底面,側面という用語を示している。

 これらの用語を用いて説明したり,表現したりできるようにすることが大切である。

 
 

 基本的な角柱や円柱とは,直角柱や直円柱のことである。

 以下,直角柱を角柱,直円柱を円柱として示す。

--------------------------------

 角柱や円柱は,底面と側面とで構成される立体である。

 角柱は,底面が多角形で側面が長方形や正方形の立体である。

 例えば,底面が三角形である角柱を三角柱,四角形である角柱を四角柱と呼ぶ。

 このとき,立方体や直方体についても四角柱の中に含めて捉えることができるようにする。

 また,円柱は,底面が円の柱体であることを指導する。

--------------------------------

 これらの立体図形について,図形を観察するなどの活動を通して,角柱や円柱の構成要素である頂点や辺や面の個数や面の形を捉えたり,辺と辺,辺と面,面と面の平行,垂直の関係を捉えたりすることができるように指導する。

--------------------------------

 また,見取図や展開図をかくことを通して,辺と辺,辺と面,面と面のつながりや位置関係を調べることができるようにする。

 また,展開図をかいて立体を構成する活動を通して,角柱や円柱についての理解を深め,空間についての感覚を豊かにする。

 
 

 図形を構成する要素として,頂点,辺,面を取り上げることができる。

--------------------------------

 角柱の底面は,三角形,四角形,五角形等があり,側面は,全て長方形や正方形である。

 角柱について図形を構成する要素に着目することで,図形を分類し名前をつけることができる。

--------------------------------

 また,角柱について,頂点の数,辺の数,面の数などをそれぞれ調べ,角柱について,頂点の数などの関係についてまとめることができるようにする。

 底面,側面の形により分類した後で,既習の立方体,直方体についても振り返り,統合的に捉えることができないかを探ってみることが大切である。

 そうすると,立方体,直方体は,底面,側面が共に長方形や正方形であることから,四角柱の仲間として解釈し直すことができる。

 
 
→ 小学校算数編 目次
→ 中学校数学編 目次
→ 小学校学習指導要領(2017)目次
→ 学習指導要領ナビ
トップページ