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 物の性質について,形や体積に着目して,重さを比較しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 物は,形が変わっても重さは変わらないこと。

(イ) 物は,体積が同じでも重さは違うことがあること。

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イ 物の形や体積と重さとの関係について追究する中で,差異点や共通点を基に,物の性質についての問題を見いだし,表現すること。

 本内容は,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「粒子の保存性」に関わるものであり,第5学年「A(1)物の溶け方」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,物の形や体積に着目して,重さを比較しながら,物の性質を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に差異点や共通点を基に,問題を見いだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 物の形に着目して,数種の身の回りにある形を変えられる物を,広げたり,いくつかに分けて丸めたりするなどして形を変え,手ごたえなどの体感を基に,てんびんを用いたり,自動上皿はかりを用いて重さを数値化したりして,重さを比較しながら調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,形を変えたときの重さの変化についての問題を見いだし,表現するとともに,物は,形が変わっても重さは変わらないことを捉えるようにする。

(イ) 物の体積に着目して,複数の種類の身の回りにある物を,体積を同じにして,手ごたえなどの体感を基に,てんびんを用いたり,自動上皿はかりを用いて重さを数値化したりして,重さの違いを比較しながら調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,体積を同じにしたときの重さの違いについての問題を見いだし,表現するとともに,物は,体積が同じでも重さは違うことがあることを捉えるようにする。

 
 

 ここで扱う対象としては,(ア)については,粘土やアルミニウム箔など,広げたり,丸めたりして形を変えることが容易な物,(イ)については,児童の身の回りにある砂糖や食塩などといった粉状の物など,同体積にして重さの違いを比べることが容易な物や,同形・同体積の木や金属などが考えられる。

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 ここでの指導に当たっては,物の重さを手ごたえなどの体感を通して調べるとともに,てんびんを用いて比べたり,自動上皿はかりを用いて調べた結果を表に整理したりして,物の形や体積と重さとの関係について考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。

 これらの機器の使用や重さの単位については,算数科の学習との関連を図るようにする。

 
 
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