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 風とゴムの力の働きについて,力と物の動く様子に着目して,それらを比較しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 風の力は,物を動かすことができること。また,風の力の大きさを変えると,物が動く様子も変わること。

(イ) ゴムの力は,物を動かすことができること。また,ゴムの力の大きさを変えると,物が動く様子も変わること。

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イ 風とゴムの力で物が動く様子について追究する中で,差異点や共通点を基に,風とゴムの力の働きについての問題を見いだし,表現すること。

 本内容は,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「エネルギーの捉え方」に関わるものであり,第5学年「A(2)振り子の運動」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,風とゴムの力と物の動く様子に着目して,それらを比較しながら,風とゴムの力の働きを調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に差異点や共通点を基に,問題を見いだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 風の力で動く物をつくり,物に風を当てたときの風の力の大きさと物の動く様子に着目して,それらを比較しながら,風の力の大きさと物の動く様子との関係を調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,風の力の働きについての問題を見いだし,表現するとともに,風の力は,物を動かすことができることや,風の力の大きさを変えると,物が動く様子も変わることを捉えるようにする。

(イ) ゴムの力で動く物をつくり,ゴムを引っぱったり,ねじったりしたときの元に戻ろうとする力の大きさと物の動く様子に着目して,それらを比較しながら,ゴムの元に戻ろうとする力の大きさと物の動く様子との関係を調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,ゴムの力の働きについての問題を見いだし,表現するとともに,ゴムの力は,物を動かすことができることや,ゴムの力の大きさを変えると,物が動く様子も変わることを捉えるようにする。

 
 

 ここで扱う対象としては,(ア)については,例えば,風の強さを変えることができる送風器などを用いて起こした風が考えられる。

 また,(イ)については,例えば,長さや太さが同じゴムが考えられる。

 その際,ゴムを複数束ねたり,引っぱる長さを変えたりして,その力の大きさを変えることが考えられる。

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 ここでの指導に当たっては,生活科の学習との関連を考慮しながら,風を受けたときやゴムの力を働かせたときの手ごたえなどの体感を基にした活動を重視するようにする。

 また,風の強さやゴムの伸びなどと物の動きとの関係を表に整理するなど,風とゴムの力の働きについて考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。

 さらに,風やゴムの力で動く物の動きや動く距離を変えるなど,活動の目的によって風やゴムの力を調整することが考えられる。

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 なお,ゴムを扱う際には,安全な使用に配慮するように指導する。

 
 
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