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 磁石の性質について,磁石を身の回りの物に近付けたときの様子に着目して,それらを比較しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 磁石に引き付けられる物と引き付けられない物があること。また,磁石に近付けると磁石になる物があること。

(イ) 磁石の異極は引き合い,同極は退け合うこと。

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イ 磁石を身の回りの物に近付けたときの様子について追究する中で,差異点や共通点を基に,磁石の性質についての問題を見いだし,表現すること。

(内容の取扱い)

(2) 内容の「A物質・エネルギー」の(4)のアの(ア)については,磁石が物を引き付ける力は,磁石と物の距離によって変わることにも触れること。

本内容は,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「エネルギーの捉え方」,「エネルギーの変換と保存」に関わるものであり,第5学年「A(3)電流がつくる磁力」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,磁石を身の回りの物に近付けたときの様子に着目して,それらを比較しながら,磁石の性質について調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に差異点や共通点を基に,問題を見いだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 磁石を身の回りの物に近付けたときの,物の様子や特徴に着目して,それらを比較しながら,磁石に引き付けられる物や引き付けられない物を調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,磁石の性質についての問題を見いだし,表現するとともに,磁石に引き付けられる物と引き付けられない物があることや,磁石に引き付けられる物には,磁石に近付けると磁石になる物があることを捉えるようにする。

 また,磁石に物が引き付けられる力を手ごたえなどで感じとったり,磁石を方位磁針に近付けて,その動き方を調べたりして,磁石と物との間を開けても引き付ける力が働いていることを捉えるようにする。

 その際,磁石が物を引き付ける力は,磁石と物の距離によって変わることにも触れるようにする。

 
 

(イ) 二つの磁石を近付け,磁石が相互に引き合ったり,退け合ったりする様子に着目して,それらを比較しながら,磁石の極を調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,磁石の性質についての問題を見いだし,表現するとともに,磁石の異極は引き合い,同極は退け合うことを捉えるようにする。

 また,磁石を自由に動くようにしたときの,磁石が動いたり止まったりする様子から,磁石には形や大きさが違っていてもいつも南北の向きに止まるという性質があることを捉えるようにする。

 その際,北の方向を指している端を「N極」,南の方向を指している端を「S極」と名付けていることに触れるようにする。

 
 

 ここで扱う対象としては,児童が扱いやすい棒磁石やU字型磁石などが考えられる。

 これらを使用する際には,磁気カードなど磁気の影響を受けやすい物に近付けないなど,適切な取扱いについて指導する。

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 ここでの指導に当たっては,磁石に引き付けられる物,引き付けられない物を調べる際に,実験の結果を表などに分類,整理するなど,磁石の性質について考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。

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 日常生活との関連として,身の回りには,磁石の性質を利用した物が多数あることを取り上げることが考えられる。

 
 
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