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 太陽と地面の様子との関係について,日なたと日陰の様子に着目して,それらを比較しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 日陰は太陽の光を遮るとでき,日陰の位置は太陽の位置の変化によって変わること。

(イ) 地面は太陽によって暖められ,日なたと日陰では地面の暖かさや湿り気に違いがあること。

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イ 日なたと日陰の様子について追究する中で,差異点や共通点を基に,太陽と地面の様子との関係についての問題を見いだし,表現すること。

(内容の取扱い)

(4) 内容の「B生命・地球」の(2)のアの(ア)の「太陽の位置の変化」については,東から南,西へと変化することを取り扱うものとする。

 また,太陽の位置を調べるときの方位は東,西,南,北を扱うものとする。

 本内容は,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「地球の大気と水の循環」,「地球と天体の運動」に関わるものであり,第4学年「B(4)天気の様子」,「B(5)月と星」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,日なたと日陰の様子に着目して,それらを比較しながら,太陽の位置と地面の様子を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に差異点や共通点を基に,問題を見いだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

(ア) 建物によってできる日陰や,物によってできる影の位置に着目して,継続的に観察し,それらを比較しながら,時間ごとの,太陽と日陰や影の位置を調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,太陽と日陰や影の位置の変化についての問題を見いだし,表現するとともに,太陽が影の反対側にあることを基に,日陰は太陽の光を遮るとできることや日陰の位置は太陽の位置の変化によって変わることを捉えるようにする。

 その際,太陽の位置については,影をつくっている物を目印にして継続的に調べ,日陰の位置や地面にできる影の位置の変化と太陽の位置の変化との関係を捉えるようにする。

 このとき,太陽の位置を午前から午後にわたって数回調べ,太陽の位置が東の方から南の空を通って西の方に変化することを捉えるようにする。

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(イ) 太陽の光が当たっている地面と当たっていない地面の暖かさや湿り気に着目して,それらを比較しながら,地面の様子を調べる。

 これらの活動を通して,差異点や共通点を基に,太陽と地面の様子との関係についての問題を見いだし,表現するとともに,地面は太陽によって暖められ,日なたと日陰では地面の暖かさや湿り気に違いがあることを捉えるようにする。

 その際,太陽の光がよく当たる場所で,朝と昼の地面の温度を測って比較し,太陽の光が地面を暖めていることを捉えるようにする。

 
 

 ここでの指導に当たっては,日陰の位置の変化や日なたと日陰の地面の様子を資料や映像で調べるだけでなく,太陽の位置を方位で記録したり,固定した物の影の位置を,時間をおいて地面に描いたりする活動を通して,日陰の位置の変化と太陽の位置の変化との関係を捉えるようにする。

 また,太陽や影の位置の変化を調べる活動では,方位磁針を用いて方位を調べ,東,西,南,北で空間を捉えるようにする。

 なお,児童が太陽の位置の変化を調べる際には,地球から見た太陽の位置の変化を扱うものとする。

 一方,日なたと日陰の地面の暖かさの違いを調べる活動については,手や足で地面に触れるなど体感を通して感じ取るようにするとともに,放射温度計などを用いて地面の温度を測定し,数値化して比較できるようにする。

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 日常生活や他教科等との関連として,方位については,日常生活や社会科との関連を図り,日常生活において使えるようにする。

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 なお,太陽の観察においては,JIS規格の遮光板を必ず用い,安全に配慮するように指導する。

 
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