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 空気と水の性質について,体積や圧(お)し返す力の変化に着目して,それらと圧(お)す力とを関係付けて調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 閉じ込めた空気を圧(お)すと,体積は小さくなるが,圧(お)し返す力は大きくなること。

(イ) 閉じ込めた空気は圧(お)し縮められるが,水は圧(お)し縮められないこと。

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イ 空気と水の性質について追究する中で,既習の内容や生活経験を基に,空気と水の体積や圧(お)し返す力の変化と圧(お)す力との関係について,根拠のある予想や仮説を発想し,表現すること。

 本内容は,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「粒子の存在」に関わるものであり,第6学年「A(1)燃焼の仕組み」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,体積や圧(お)し返す力の変化に着目して,それらと圧(お)す力とを関係付けて,空気と水の性質を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想する力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 閉じ込めた空気を圧(お)し縮めたときの体積や圧(お)し返す力に着目して,それらと圧(お)す力とを関係付けて,容器に閉じ込めた空気を圧(お)し縮めたときの体積や圧(お)し返す力の変化を調べる。

 これらの活動を通して,空気の性質について,既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想し,表現するとともに,閉じ込めた空気を圧(お)すと,体積は小さくなるが,圧(お)し返す力は大きくなることを捉えるようにする。

(イ) 閉じ込めた空気や水に力を加えたときの体積や圧(お)し返す力の変化に着目して,空気と水の場合を比較しながら調べる。

 これらの活動を通して,水の性質について,既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想し,表現するとともに,閉じ込めた空気は圧(お)し縮められるが,水は圧(お)しても体積は変わらないことから,水は圧(お)し縮められないことを捉えるようにする。

 
 

 ここで扱う対象としては,閉じ込めた空気と水を使用する。その際,空気を閉じ込めても圧(お)し縮めることが容易にできる物や,体積の変化を容易に捉えることができる物を使用することが考えられる。

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 ここでの指導に当たっては,空気と水の性質の違いを,力を加えたときの手ごたえなどの体感を基にしながら調べるようにする。

 また,空気や水の存在や力を加える前後の空気や水の体積変化を図や絵を用いて表現するなど,空気や水の性質について考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。

 さらに,空気と水の性質を踏まえ,それらを利用したおもちゃや道具などの仕組みについて,学んだことを適用し,表現することが考えられる。

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 日常生活との関連として,ボールやタイヤなど,空気の性質を利用した物があることを取り上げることが考えられる。

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 なお,容器に閉じ込めた空気や水を圧(お)し縮めようとする際には,容器が破損したり,容器の一部が飛び出したりして,容器などの一部が顔や体などに当たったりしないようにするなど,安全に配慮するように指導する。

 
 
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