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 身近な動物や植物について,探したり育てたりする中で,動物の活動や植物の成長と季節の変化に着目して,それらを関係付けて調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 動物の活動は,暖かい季節,寒い季節などによって違いがあること。

(イ) 植物の成長は,暖かい季節,寒い季節などによって違いがあること。

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イ 身近な動物や植物について追究する中で,既習の内容や生活経験を基に,季節ごとの動物の活動や植物の成長の変化について,根拠のある予想や仮説を発想し,表現すること。

(内容の取扱い)

(4) 内容の「B生命・地球」の(2)については,1年を通じて動物の活動や植物の成長をそれぞれ2種類以上観察するものとする。

 本内容は,第3学年「B(1)身の回りの生物」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生命の連続性」,「生物と環境の関わり」に関わるものであり,第5学年「B(1)植物の発芽,成長,結実」,「B(2)動物の誕生」,第6学年「B(3)生物と環境」の学習につながるものである。

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 ここでは,
 児童が,
 動物を探したり
 植物を育てたりしながら,

 動物の活動や植物の成長の様子と
 季節の変化
 に着目して,

 それらを関係付けて,
 身近な動物の活動や植物の成長と
 環境との関わり
 を調べることを通して,

 それらについての理解を図り,
 観察,実験などに関する技能を
 身に付けるとともに,

 主に既習の内容や生活経験を基に,

 根拠のある予想や仮説を発想する力や
 生物を愛護する態度,
 主体的に問題解決しようとする態度
 を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 季節ごとの身近な動物の活動の様子と季節の変化に着目して,それらを関係付けて調べる。

 これらの活動を通して,
 季節による動物の活動の変化について,
 既習の内容や生活経験を基に,
 根拠のある予想や仮説を
 発想し,表現するとともに,
 動物の活動は,
 暖かい季節,寒い季節などによって
 違いがあること
 を捉えるようにする。

 

 活動の様子として,

 身近に見られる動物は,
 暖かい季節には出現する数も多く
 活発に活動するが,
 寒い季節には
 活動が鈍くなったり,
 卵で越冬したりするなど,
 それぞれに適した姿で
 越冬状態となるものが多いこと,

 また,
 魚類や両生類は
 季節による水温の変化によって
 活動の様子などに違いがあること,

 さらに,
 鳥類は季節によって
 見られる種類や産卵,巣立ちなどに
 違いがあること

 などを観察することが考えられる。

 
 

(イ) 季節ごとの身近な植物の成長の様子と季節の変化に着目して,それらを関係付けて調べる。

 これらの活動を通して,
 季節による植物の成長の変化について,
 既習の内容や生活経験を基に,
 根拠のある予想や仮説を
 発想し,表現するとともに,
 植物の成長は,
 暖かい季節,寒い季節などによって
 違いがあること
 を捉えるようにする。

 

 その際,
 植物を育てたり,
 身近な植物を一年を通して
 定期的に観察したりする活動
 を通して,

 身近な植物は,
 暖かくなる夏までは
 体全体の成長が顕著に見られ,
 寒くなり始めると
 体全体の成長はほとんど見られないが
 結実するなど,
 季節によって成長の仕方に
 違いがあることや,

 冬になると
 種子をつくって枯れたり
 形態を変えて越冬したりすること

 などを捉えるようにする。

 
 

 ここで扱う対象としては,(ア)については身近で危険のない動物,(イ)については身近で,季節による成長の変化が明確な植物とし,それぞれ2種類以上観察するようにする。

 また,地域性を生かし,地域の特徴的な動植物を取り上げることを通して,身近な自然に愛着をもつようにすることが考えられる。

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 ここでの指導に当たっては,植物の成長について,同地点で同一の対象を定期的に観察するようにする。

 また,観察したことを図や表,グラフなどを用いて整理し,比較するなど,動物の活動や植物の成長について考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。

 さらに,観察の時期については,「暖かい季節」,「寒い季節」として,それぞれ夏,冬を想定しているが,春や秋を含めることが考えられる。

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 なお,野外での学習に際しては,毒をもつ生物に注意するとともに事故に遭わないようにするなど,安全に配慮するように指導する。

 
 
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