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 天気や自然界の水の様子について,気温や水の行方に着目して,それらと天気の様子や水の状態変化とを関係付けて調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあること。

(イ) 水は,水面や地面などから蒸発し,水蒸気になって空気中に含まれていくこと。

 また,空気中の水蒸気は,結露して再び水になって現れることがあること。

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イ 天気や自然界の水の様子について追究する中で,既習の内容や生活経験を基に,天気の様子や水の状態変化と気温や水の行方との関係について,根拠のある予想や仮説を発想し,表現すること。

 本内容は,第3学年「B(2)太陽と地面の様子」の学習を踏まえて,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「地球の大気と水の循環」に関わるものであり,第5学年「B(4)天気の変化」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,気温や水の行方に着目して,それらと天気の様子や水の状態変化とを関係付けて,天気や自然界の水の様子を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想する力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 天気と気温の変化に着目して,それらを関係付けて,1日の気温の変化を調べる。

 これらの活動を通して,天気の様子と気温との関係について,既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想し,表現するとともに,天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあることを捉えるようにする。

 その際,1日の気温の変化の様子を調べてグラフに表すと,太陽が出ている晴れた穏やかな日には日中に気温が上がる山型のグラフになり,太陽が雲などで遮られている曇りや雨の日には高低差の小さいグラフになることから,1日の気温の変化の仕方は天気によって違いがあることを捉えるようにする。

(イ) 湿った地面が乾くなどの水の行方に着目して,それらと気温とを関係付けて,自然界の水の様子を調べる。

 これらの活動を通して,自然界の水の行方について,既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想し,表現するとともに,水は,水面や地面などから蒸発し,水蒸気になって空気中に含まれていくことや,空気中の水蒸気は,結露して再び水になって現れることがあることを捉えるようにする。

 その際,例えば,水を入れた容器に覆いをしておくと,やがて内側に水滴が付いて曇ってくるといった現象を観察することから,自然界では水面や地面などから水が蒸発していることを捉えるようにする。

 また,冷えた物を常温の空気中に置くとその表面に水滴が付く現象などから,空気中には蒸発した水が水蒸気として存在していることや,冷やすと結露して再び水になって現れることがあることを捉えるようにする。

 
 

 ここでの指導に当たっては,気温の適切な測り方について,温度計などを用いて場所を決めて定点で観測する方法が身に付くようにする。

 その際,例えば,百葉箱の中に設置した温度計などを利用することが考えられる。

 さらに,1日の気温の変化の様子を調べた結果を,算数科の学習との関連を図りながら,グラフを用いて表したり,その変化の特徴を読み取ったりするなど,天気や自然界の水の様子について考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。

 また,自然界での水の状態変化を捉えるために,第4学年「A(2)金属,水,空気と温度」の学習との関連を図るようにする。

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 日常生活との関連としては,窓ガラスの内側の曇りなど,身の回りで見られる結露の現象を取り上げることが考えられる。

 
 
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