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 電流がつくる磁力について,電流の大きさや向き,コイルの巻数などに着目して,それらの条件を制御しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 電流の流れているコイルは,鉄心を磁化する働きがあり,電流の向きが変わると,電磁石の極も変わること。

(イ) 電磁石の強さは,電流の大きさや導線の巻数によって変わること。

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イ 電流がつくる磁力について追究する中で,電流がつくる磁力の強さに関係する条件についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現すること。

 本内容は,第4学年「A(3)電流の働き」の学習を踏まえて,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「エネルギーの変換と保存」に関わるものであり,第6学年「A(4)電気の利用」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,電流の大きさや向き,コイルの巻数などに着目して,これらの条件を制御しながら,電流がつくる磁力を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 電流の大きさや向きに着目して,電磁石と磁石とを比較しながら,電磁石の性質を調べる。

 これらの活動を通して,電流がつくる磁力についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,電流には磁力を発生させ,鉄心を磁化させる働きがあり,電流の向きが変わると,電磁石の極も変わることを捉えるようにする。

(イ) 電流の大きさやコイルの巻数などに着目して,電流の大きさや導線の長さ,コイルの巻数などの条件を制御しながら,電磁石の強さを変化させる要因を調べる。

 これらの活動を通して,電磁石の性質についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,電磁石の強さは,電流の大きさや導線の巻数によって変わることを捉えるようにする。

 
 

 ここで扱う対象としては,乾電池のほかに充電式電池の利用が考えられる。

 ただし,一つの回路では,違う種類の電池が混在しないようにする。

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 ここでの指導に当たっては,電磁石の強さについて,導線の巻数を一定にして電流の大きさを変えるなど,変える条件と変えない条件を制御しながら実験を行うことによって,実験の結果を適切に処理し,考察することができるようにする。

 電流がつくる磁力を捉える際には,電流を流したコイルに方位磁針などを近付けて確かめることなどが考えられる。

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 なお,身の回りでは,様々な電磁石が利用されていることを日常生活と関連させて取り上げたり,科学館などを利用して調べたりすることが考えられる。

 
 
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