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 動物の発生や成長について,魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりする中で,卵や胎児の様子に着目して,時間の経過と関係付けて調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 魚には雌雄があり,生まれた卵は日がたつにつれて中の様子が変化してかえること。

(イ) 人は,母体内で成長して生まれること。

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イ 動物の発生や成長について追究する中で,動物の発生や成長の様子と経過についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現すること。

(内容の取扱い)

(4) 内容の「B生命・地球」の(2)のアの(イ)については,人の受精に至る過程は取り扱わないものとする。

 本内容は,第4学年「B(2)季節と生物」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生命の連続性」に関わるものであり,中学校第2分野「(5)ア(ア)生物の成長と殖え方」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりする中で,卵や胎児の様子に着目して,時間の経過と関係付けて,動物の発生や成長を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や生命を尊重する態度,主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 魚を育て観察する中で,魚が産んだ卵の中の様子に着目して,それらと時間の経過とを関係付けて,卵の中の変化を継続して観察して調べる。

 これらの活動を通して,卵の中が変化する様子やふ化する様子についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,魚には雌雄があり,生まれた卵は日がたつにつれて中の様子が変化してかえることを捉えるようにする。

 その際,雌雄では体の形状が異なることや,卵の中には育つための養分が含まれていることも捉えるようにする。

(イ) 胎児の母体内での成長に着目して,それらと時間の経過とを関係付けて,胎児の成長の様子を調べる。

 これらの活動を通して,人の母体内での成長についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,人は,受精した卵が母体内で少しずつ成長して体ができていくことや,母体内でへその緒を通して養分をもらって成長することを捉えるようにする。

 
 

 ここで扱う対象としては,(ア)については,内部の変化の様子を捉えやすい魚の卵が適しており,これらを実体顕微鏡などを用いて観察していくようにする。

 (イ)については,母体内の成長を直接観察することが困難なので,映像や模型,その他の資料を活用して調べるようにする。

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 ここでの指導に当たっては,(ア)については,観察の計画を立て,継続的に調べるようにする。

 魚の卵の内部の変化を観察する際に,実体顕微鏡などの観察器具を適切に操作できるように指導する。

 また,(イ)については,資料を基に調べる計画を立てるようにする。

 母体内での成長については,直接観察することが難しく,連続的に成長していくことを捉えにくいので,魚の卵の成長と関係付けながら捉えるようにする。

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 なお,ここでは,人の卵と精子が受精に至る過程については取り扱わないものとする。

 
 
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