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 燃焼の仕組みについて,空気の変化に着目して,物の燃え方を多面的に調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

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ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。

(ア) 植物体が燃えるときには,空気中の酸素が使われて二酸化炭素ができること。

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イ 燃焼の仕組みについて追究する中で,物が燃えたときの空気の変化について,より妥当な考えをつくりだし,表現すること。

 本内容は,第4学年「A(1)空気と水の性質」の学習を踏まえて,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「粒子の存在」,「粒子の結合」に関わるものであり,中学校第1分野「(2)ア(ア)物質のすがた」,「(4)ア(イ)化学変化」の学習につながるものである。

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 ここでは,児童が,空気の変化に着目して,物の燃え方を多面的に調べる活動を通して,燃焼の仕組みについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。

 
 

(ア) 植物体が燃えるときの空気の変化に着目して,植物体が燃える前と燃えた後での空気の性質や植物体の変化を多面的に調べる。

 これらの活動を通して,燃焼の仕組みについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,植物体が燃えるときには,空気中に含まれる酸素の一部が使われて,二酸化炭素ができることを捉えるようにする。

 また,酸素には物を燃やす働きがあることや,燃えた後の植物体の様子も変化していることを捉えるようにする。

 さらに,実験結果や資料を基に,空気には,主に,窒素,酸素,二酸化炭素が含まれていることを捉えるようにする。

 その際,植物体を空気中で燃やすと,空気の入れ替わるところでは燃えるが,入れ替わらないところでは燃えなくなってしまうことを,実験を通して捉えることが考えられる。

 
 

 ここで扱う対象としては,燃焼の様子を観察しやすい植物体として,例えば,木片や紙などが考えられる。

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 ここでの指導に当たっては,日常生活の中で物を燃やす体験が少ない現状を踏まえ,物が燃える現象を十分に観察できるような場を設定する。

 また,物が燃える際に,酸素の一部が使われ二酸化炭素ができることを捉える際には,二酸化炭素の有無を調べることができる石灰水や,酸素や二酸化炭素の割合を調べることのできる気体検知管や気体センサーといった測定器具などを用いることが考えられる。

 その際,物が燃えたときの空気の変化について,図や絵,文を用いて表現するなど,燃焼の仕組みについて考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。

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 なお,燃焼実験の際の火の取扱いや気体検知管の扱い方などについて十分指導するとともに,保護眼鏡を使用するなど,安全に配慮するように指導する。

 
 
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