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小学校 学習指導要領 【解説】 |
道徳編 |
第3章 道徳科の内容 |
第2節 内容項目の指導の観点 |
A 主として自分自身に関すること |
2 正直,誠実 |
小学校 学習指導要領 【本文】 |
〔第1学年及び第2学年〕 うそをついたりごまかしをしたりしないで,素直に伸び伸びと生活すること。 --------------------------------- 〔第3学年及び第4学年〕 過ちは素直に改め,正直に明るい心で生活すること。 --------------------------------- 〔第5学年及び第6学年〕 誠実に,明るい心で生活すること。 --------------------------------- (中学校) [自主,自律,自由と責任] 自律の精神を重んじ,自主的に考え,判断し,誠実に実行してその結果に責任をもつこと。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
偽りなく真面目に真心を込めて,明るい心で楽しく生活することに関する内容項目である。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
2 正直,誠実 |
(1) 内容項目の概要 |
児童が健康的で積極的に自分らしさを発揮できるようにするためには,自分の気持ちに偽りのないようにすることが求められる。 また,自己の過ちを認め,改めていく素直さとともに,何事に対しても真面目に真心を込めて,明るく楽しい生活を心掛けようとする姿勢をもつことが大切である。 -------------------------------- 過ちや失敗は誰にも起こり得ることである。そのときに,ともするとそのことで自分自身が責められたり,不利な立場に立たされたりすることを回避しようとしてうそを言ったり,ごまかしをしたりすることがある。 しかし,そのような振る舞いはあくまでも一時しのぎに過ぎず,真の解決には至らない。 このことによって,他者の信頼を失うばかりか,自分自身の中に後悔や自責の念,強い良心の呵責(かしゃく)などが生じる。 -------------------------------- それらを乗り越えようとすることが正直な心であり,自分自身に対する真面目さであり,伸び伸びと過ごそうとする心のすがすがしい明るさでもある。 このような誠実な生き方を大切にする心を育てていくことが重要である。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
2 正直,誠実 |
(2) 指導の要点 |
■ 第1学年及び第2学年 |
この段階においては,発達的特質から,特に自分自身の言動を他者から叱られたり笑われたりすることから逃れようとする気持ちが働くことが少なくない。 そのために,うそを言ったりごまかしをしたりして暗い心になることが見受けられる。 いけないことをしてしまったときには素直にその非を認め,あやまることができるとともに,人の失敗を責めたり笑ったりしないようにし,正直で素直に伸び伸びと生活できる態度を養うようにすることが求められる。 -------------------------------- 指導に当たっては,うそやごまかしをしないで明るい心で楽しく生活することの大切さを押さえておくことは,児童が成長の過程で健康的な自己像を確立していくためにも大切なことである。 |
■ 第3学年及び第4学年 |
この段階においては,特に他者に対してうそを言ったりごまかしをしたりしないことに加えて,そのことが自分自身をも偽ることにつながることに気付かせることが求められる。 その上で,正直であることの快適さを自覚できるようにすることが大切である。 さらに,過ちを犯したときには素直に反省し,そのことを正直に伝えるなどして改めようとする気持ちを育むことも求められる。 このことは,たとえ仲の良い仲間集団の中にあっても,周囲に安易に流されない強い心を養う要ともなる。 -------------------------------- 指導に当たっては,正直であるからこそ,明るい心で伸び伸びとした生活が実現できることを理解し,この段階の活動的な特徴を生かしながら,児童それぞれが元気よく生活できるようにしていくことが望まれる。 |
■ 第5学年及び第6学年 |
この段階においては,自分自身に対する誠実さがより一層求められる。 特にその誠実さが自分の内面を満たすだけではなく,例えば,他の人の受け止めを過度に意識することなく,自分自身に誠実に生きようとする気持ちが外に向けても発揮されるように配慮する必要がある。 そのことが,より明るい心となって行動にも表れ,真面目さを前向きに受け止めた生活を大切にすることで自己を向上させることや自信にもつながっていく。 -------------------------------- 指導に当たっては,一人一人の誠実な生き方を大切にしながら,みんなと楽しい生活ができるようにしていくことが大切である。 一方で,よくないことと知りつつも自分の意に反して周囲に流されてしまうことや傍観者として過ごしてしまうことは,決して心地のよいものではなく,後ろめたさから,誇りや自信を失ってしまうことにつながることを考えられるように指導することが必要である。 |
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