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小学校 学習指導要領 【解説】 |
道徳編 |
第3章 道徳科の内容 |
第2節 内容項目の指導の観点 |
A 主として自分自身に関すること |
3 節度,節制 |
小学校 学習指導要領 【本文】 |
〔第1学年及び第2学年〕 健康や安全に気を付け,物や金銭を大切にし,身の回りを整え,わがままをしないで,規則正しい生活をすること。 --------------------------------- 〔第3学年及び第4学年〕 自分でできることは自分でやり,安全に気を付け,よく考えて行動し,節度のある生活をすること。 --------------------------------- 〔第5学年及び第6学年〕 安全に気を付けることや,生活習慣の大切さについて理解し,自分の生活を見直し,節度を守り節制に心掛けること。 --------------------------------- (中学校) [節度,節制] 望ましい生活習慣を身に付け,心身の健康の増進を図り,節度を守り節制に心掛け,安全で調和のある生活をすること。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
健康や安全に気を付け自立した生活ができるようにするための基本的な生活習慣を身に付けること,節度をもって節制を心掛けた生活を送ることに関する内容項目である。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
3 節度,節制 |
(1) 内容項目の概要 |
この内容項目には二つの要点が含まれている。 一つは,基本的な生活習慣に関わることである。基本的な生活習慣は,人間として最も基礎的かつ日常的な行動の在り方であると言われている。 それらは,人の生涯にわたってあらゆる行為の基盤となり,充実した生活を送る上で欠くことのできないものとなる。 基本的な生活習慣は,主として家庭で身に付けることが望ましいものもあるが,特に学校で指導すべき内容として,例えば,健康に関することとして身体や衣服の清潔,洗面・歯磨きなどが考えられる。 また,安全に関することとしては,交通事故及び犯罪や自然災害から身を守ることや危機管理などがある。 さらに,規則正しくきまりよい生活に関することとしては,物や金銭の活用,時間の尊重,身の回りの整理整頓などが挙げられる。 -------------------------------- 二つは,進んで自分の生活を見直し,自分の置かれた状況について思慮深く考えながら自らを節制し,程よい生活をしていくことである。 自己の確立にとって,自分を客観的に見つめ,自分の現状を内省することは不可欠な要素である。 また,このことは,自分や他の人の快適な生活を守ることに大いにつながっていることも自覚させる必要がある。 |
小学校 学習指導要領 【解説】 |
3 節度,節制 |
(2) 指導の要点 |
■ 第1学年及び第2学年 |
この段階においては,児童の日常生活における行動を通して,周囲に対する気配りや思いやりをもち互いの健康に心掛け,安全のきまりを守ってそれを実践すること,物の価値を認識させるために,物は多くの人の努力と勤労によって作られていること,金銭の価値についても正しく理解させ物を大切にできるようにすること,身の回りを整えて気持ちのよい生活ができるようにすることなどの具体的な指導を進める必要がある。 -------------------------------- 指導に当たっては,時刻を守り時間を大切にすることや,生活に一定のリズムを与え,わがままをしない規則正しい生活が自分にとって大切なことであり,そのような生活が快適な毎日を送ることにつながることに気付かせ,基本的な生活習慣を確実に身に付けることができるように繰り返し指導する必要がある。 |
■ 第3学年及び第4学年 |
この段階においては,自分でできることは自分で行うこと,身の回りの安全に気を付けて行動すること,他の人から言われるのではなく,自分自身で考えて度を過ごすことなく,節度のある生活のよさを考えることができるよう,生活における自立を重視した指導を進めることが大切である。 -------------------------------- 指導に当たっては,適宜,自分でできることを考えさせるようにすることが求められる。 また,低学年の内容として示されていた基本的な生活習慣に関する具体的な事項については,この段階では内容の表現上は省略されているが,児童の状況に応じて適宜,継続的に指導していく必要がある。 |
■ 第5学年及び第6学年 |
この段階では,危険から身を守り,自分だけでなく周囲の人々の安全にも気を付けることを指導することが求められる。 -------------------------------- 基本的な生活習慣については,その意義を理解しておおむね身に付けていることが期待されるが,ともすると不規則な生活によって体調を崩したり,集中力を欠いたりする児童が少なくないことも指摘されている。 -------------------------------- 指導に当たっては,基本的な生活習慣は心身の健康を維持増進し,活力のある生活を支えるものであることへの理解を一層深めるようにする必要がある。 また,児童一人一人が自分の生活を振り返り,改善すべき点などについて進んで見直しながら,望ましい生活習慣を積極的に築くとともに,自ら節度を守り節制に心掛けるように継続的に指導することが求められる。 |
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