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〔第1学年及び第2学年〕

 他国の人々や文化に親しむこと。

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〔第3学年及び第4学年〕

 他国の人々や文化に親しみ,関心をもつこと。

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〔第5学年及び第6学年〕

 他国の人々や文化について理解し,日本人としての自覚をもって国際親善に努めること。

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(中学校)

[国際理解,国際貢献]

 世界の中の日本人としての自覚をもち,他国を尊重し,国際的視野に立って,世界の平和と人類の発展に寄与すること。

 他国の人々や多様な文化を理解するとともに,日本人としての自覚や国際理解と親善の心をもつことに関する内容項目である。
 
 

 グローバル化が進展する今日,国際理解や国際親善は重要な課題になっている。

 これらの課題に対応できるようにするためには,他国の人々や文化に対する理解とこれらを尊重する態度を養うようにすることが求められる。

 それぞれの国には独自の伝統と文化があり,自分たちの伝統と文化に対して誇りをもち,大切にしている。

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 そのことを,我が国の伝統と文化に対する尊敬の念と併せて理解できるようにする必要がある。

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 その際,現在,私たちが抱えている問題,例えば環境や資源,食糧や健康,危機管理など,どれも一地域や一国内にとどまる問題ではないことを踏まえ,広く世界の諸情勢に目を向けつつ,日本人としての自覚をしっかりもつことも重要である。

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 なお,宗教について,宗教が社会で果たしている役割や宗教に関する寛容の態度などに関しては,教育基本法第15条の規定を踏まえた配慮を行うとともに,宗教について理解を深めることが,自ら人間としての生き方について考えを深めることになるという意義を十分考慮して指導に当たることが必要である。

 
 

 この段階においては,発達段階から,身の回りの事物が自国の文化なのか他国の文化なのかを明確に区別することは難しい。

 また,他国の人々や他国の文化に親しむ経験が多くはないという実態がある。

 特に他国の人々に対しての触れ合いについては,消極的になってしまう児童もいる。

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 指導に当たっては,まず,身近な出来事や書籍,衣食住の中にある他国の文化に気付いたり,スポーツや身近な行事などを通じた他国との交流に触れたりしながら,他国の人々に親しみをもったり,自分たちと異なる文化のよさに気付いたりできるようにすることが大切である。

 そして,他国の人々と交流したり,文化を味わったりしたことを互いに出し合ったり深めたりしながら,更に他国を知り,親しもうとする気持ちが高まるように工夫することが大切である。

 
 

 この段階においては,我が国が様々な国々と関わりをもっていることに気付くようになる。

 また,自分たちの身の回りには我が国以外の多様な文化があることやそれらの文化の特徴などについて少しずつ理解や関心が高まってくる。

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 指導に当たっては,児童の様々な生活や学習において,更に関心をもって他国の人々や他国の文化に気付き,郷土や自国の文化と他国の文化との共通点や相違点などにも目を向けられるようにすることが大切である。

 その上で,それぞれのよさを感じ取らせることが求められる。

 また,他国の人々もそれぞれの文化に愛着をもって生活していることを理解させるなどして,更に他国の文化に関心や理解を深めさせ,親しませることが大切である。

 また,自国の文化と他国の文化のつながりや関係にも目を向けさせることが大切である。

 
 

 この段階においては,特に社会的認識能力が発達し,日常生活において新聞などのマスメディアに接することや社会科,外国語活動等で学習することによって,例えば,我が国と同様,他国にも国旗や国歌があり,相互に尊重すべきことなどを知る中で,他国への関心や理解が一層高まる。

 また,様々な学習において,他国の芸術や文化,他国の人々と接する機会も出てくる。

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 指導に当たっては,そのことを踏まえ,様々な文化やそれに関わる事柄を互いに関連付けながら国際理解を深め,国際親善に努めようとする態度を育てることが重要である。

 その際,他国の人々が,我が国と同じようにそれぞれの国の伝統と文化に愛着や誇りをもって生きていることについて一層理解が進むようにすることが大切である。

 また,日本人としての自覚や誇り,我が国の伝統と文化を理解し,尊重する態度を深めつつ,自分にできることを考えるなどして,進んで他国の人々とつながり,交流活動を進めたりより親しくしたりしようとする国際親善の態度を養うことが求められる。

 
 
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