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小学校 学習指導要領 【解説】 |
総合的な学習の時間編 |
第6章 総合的な学習の時間の年間指導計画及び単元計画の作成 |
第3節 単元計画の作成 |
1 単元計画の基本的な考え方 |
単元とは,課題の解決や探究的な学習活動が発展的に繰り返される一連の学習活動のまとまりという意味である。 単元計画の作成とは,教師が意図やねらいをもって,このまとまりを適切に生み出そうとする作業にほかならない。 単元づくりは,教師の自律的で創造的な営みである。 学校として既に十分な実践経験が蓄積され,毎年実施する価値のある単元計画が存在する場合でも,改めて目の前の児童の実態に即して,単元づくりを行う必要がある。 -------------------------------- 単元計画を立てるに当たっては,今回の改訂により,第5章第3の1の(1)において「年間や,単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。 その際,児童や学校,地域の実態等に応じて,児童が探究的な見方・考え方を働かせ,教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習や児童の興味・関心等に基づく学習を行うなど創意工夫を生かした教育活動の充実を図ること。」とされたことを踏まえることが重要である。 -------------------------------- 総合的な学習の時間の学習活動については,探究的な学習であることを重要な要件の一つとしている。 したがって,総合的な学習の時間では,児童にとって意味のある課題の解決や探究的な学習活動のまとまりとなるように単元を計画することが大切である。 児童は,自分を取り巻く人,もの,ことについて,様々な興味・関心を抱いている。 教師は,その中から教育的に見て価値のあるものを捉え,それを適切に生かして学習活動を組織する。 学習活動の展開においては,育成を目指す資質・能力が育成されるように,児童が自ら課題を解決する過程を想定して単元の計画を立てる。 -------------------------------- このようにして生み出された単元は,児童の興味・関心をよりどころとするため,児童の活動への意欲は高い。 また,そこでの学習も真剣なものとなりやすく,学んだ内容も生きて働くものとなることが多い。 その一方で,児童が主体的に進める活動の展開においては,教師が意図した内容を児童が自ら学んでいくように単元を構成する点に難しさがある。 この点がうまくいかないと,単なる体験や活動に終始してしまう場合もある。 いわゆる「活動あって学びなし」とは,このような状況に陥った実践を批判した表現である。 -------------------------------- 総合的な学習の時間の単元計画に際しては,次の二つの重要なポイントがある。 一つは,児童による主体的で粘り強い課題の解決や探究的な学習活動を生み出すには,児童の興味や疑問を重視し,適切に取り扱うことである。 もう一つは,課題の解決や探究的な学習活動の展開において,いかにして教師が意図した学習を効果的に生み出していくかである。 -------------------------------- 以下,この二つのポイントに沿って単元計画を作成する際の要点を解説する。 |
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