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小学校 学習指導要領 【解説】 |
総合的な学習の時間編 |
第7章 総合的な学習の時間の学習指導 |
本章では,総合的な学習の時間において,どのような学習指導を行うことが求められているのかを記していく。 まず,本章第1節では,学習指導の基本的な考え方を「児童の主体性の重視」,「適切な指導の在り方」,「具体的で発展的な教材」の三つから記述していく。 そして,本章第2節では,総合的な学習の時間における「主体的・対話的で深い学び」について述べる。 さらに,本章第3節では,これらの考え方を受け,学習指導の際のポイントを「探究的な学習の過程」に沿って具体的に解説していく。 |
第1節 学習指導の基本的な考え方 |
1 児童の主体性の重視 |
総合的な学習の時間の学習指導の第1の基本は,学び手としての児童の有能さを引き出し,児童の発想を大切にし,育てる主体的,創造的な学習活動を展開することである。 -------------------------------- 児童は本来,知的好奇心に富み,自ら課題を見付け,自ら学ぶ意欲をもった存在である。 児童は,具体的な事実に直面したり様々な情報を得たりする中で,対象に強い興味や関心をもつ。 また,実際に体験したり調査したりして,繰り返し対象に働きかけることで,対象への思いを膨らませていく。 -------------------------------- さらに,児童は未知の世界を自らの力で切り開く可能性を秘めた存在である。 興味ある事象についての学習活動に取り組む児童は,納得するまで課題を追究し,本気になって考え続ける。 この学習の過程において,児童はよりよく課題を解決し,自己の生き方を考えていくための資質・能力を育んでいく。 -------------------------------- こうした児童がもつ本来の力を引き出し,それを支え,伸ばすように指導していくことが大切であり,そうした肯定的な児童観に立つことが欠かせない。 しかし,児童の主体性を重視するということは,教師が児童の学習に対して積極的に関わらないということを意味するものではない。 -------------------------------- 例えば,児童の主体性が発揮されている場面では,児童が自ら変容していく姿を見守ることが大切である。 また,児童の取組が停滞したり迷ったりしている場面では,適切な指導が必要である。 そのようにして,児童のもつ潜在的な力が発揮されるような学習指導を行うことが大切である。 |
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