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小学校 学習指導要領 【解説】 |
総合的な学習の時間編 |
第7章 総合的な学習の時間の学習指導 |
第3節 探究的な学習の指導のポイント |
1 学習過程を探究的にすること |
探究的な学習とするためには,学習過程が以下のようになることが重要である。 【@課題の設定】 体験活動などを通して,課題を設定し課題意識をもつ ↓↓↓ 【A情報の収集】 必要な情報を取り出したり収集したりする ↓↓↓ 【B整理・分析】 収集した情報を,整理したり分析したりして思考する ↓↓↓ 【Cまとめ・表現】 気付きや発見,自分の考えなどをまとめ,判断し,表現する -------------------------------- なお,ここでいう情報とは,判断や意思決定,行動を左右する全ての事柄を指し,広く捉えている。 言語や数字など記号化されたもの,映像や写真など視覚化されたものによって情報を得ることもできるし,具体物との関わりや体験活動など,事象と直接関わることによって情報を得ることもできる。 -------------------------------- もちろん,こうした探究の過程は,いつも@〜Cが順序よく繰り返されるわけではなく,順番が前後することもあるし,一つの活動の中に複数のプロセスが一体化して同時に行われる場合もある。 およその流れのイメージであるが,このイメージを教師がもつことによって,探究的な学習を具現するために必要な教師の指導性を発揮することにつながる。 また,この探究の過程は何度も繰り返され,高まっていく。 -------------------------------- 例えば,地域に多くの観光客が訪れることから,児童は「地域のよさって何だろう。」と考える(@課題の設定)。 学級内で「地域のよさ」について話合いをしたり,地域の人や観光客からアンケートを取ったりする(A情報の収集)。 その収集した情報を仲間分けしていくと,気付いていなかった地域のよさが明らかになってくる(B整理・分析)。 そのよさを確かめるために,実際に見学に行ったり体験をしたりなどして,「地域のよさ」について新たな情報を集めてくる(A情報の収集)。 さらに,友達と「本当の地域のよさ」について情報交換し話合いをする(Cまとめ・表現)。 話し合う中で,「もっと地域の魅力を知りたい。」という,新たな課題が設定され,更なる課題の解決が始まる。 「地域のよさって何だろう。」という最初の疑問は,児童にとって本気で真剣な「地域の魅力を調べよう。」へと更新されていく。 -------------------------------- 以下に,それぞれのプロセスごとの学習活動のイメージと,そこで行われる具体的な教師の学習指導のポイントを記す。 |
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