cosnavi.jp

 教育課程を編成,実施したものを,評価し,改善していくことは,これまでも重要であったが,今回の改訂において,カリキュラム・マネジメントを重視することを一層明確にしたことを受け,教育課程の評価を一層充実していくことが必要である。

--------------------------------

 第1章総則の第1の4において,カリキュラム・マネジメントについては以下の三つの側面が示されている。

 今後の「社会に開かれた教育課程」の実現を通じて児童に必要な資質・能力を育成するという,新しい学習指導要領等の理念を踏まえれば,総合的な学習の時間についても,これらの側面に留意しながら着目して教育課程を評価することが考えられる。

@)児童や学校,地域の実態を適切に把握し,教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと。

A)教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと。

B)教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくこと。

--------------------------------

 カリキュラム・マネジメントについては,校長を中心としつつ,教科や学年を越えて,学校全体で取り組んでいくことができるよう,学校の組織や経営の見直しを図る必要がある。

 そのためには,管理職のみならず全ての教職員がカリキュラム・マネジメントの必要性を理解し,日々の授業等についても,教育課程全体の中での位置付けを意識しながら取り組む必要がある。

 また,学習指導要領等の趣旨や枠組みを生かしながら,各学校の地域の実状や児童の姿と指導内容を見比べ,関連付けながら,効果的な年間指導計画等の在り方や,授業時間や週時程の在り方等について,校内研修等を通じて研究を重ねていくことも重要である。

--------------------------------

 このような教育課程の評価は,同僚教師間での情報交換や,全校体制での組織的な取組を進めることが重要である。

 また,実際に授業を公開し,総合的な学習の時間で探究的に学ぶ児童の様子を直に見てもらうことで理解を広げることも大切にしたい。

 さらに,個人情報に配慮した上で,ウェブページや学校通信などを活用するなどして公開したり,保護者や地域住民等に直接説明したりすることなども考えられる。

 このような保護者や外部への公開や説明は,総合的な学習の時間への理解を促進させ,その後の総合的な学習の時間の充実のために協力してもらうことにもつながる。

 
 
→ 小学校
総合的な学習の時間編
目次
→ 中学校
総合的な学習の時間編
目次
→ 小学校学習指導要領(2017)目次
→ 学習指導要領ナビ
トップページ